高齢者に多い救急疾患は?

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高齢者の救急搬送で多い疾患は、脳卒中などの脳血管疾患、心筋梗塞などの心疾患、肺炎や呼吸不全といった呼吸器疾患、そして消化管出血などの消化器疾患です。加えて、転倒や転落による骨折などの外傷も、高齢者の救急搬送の主要な原因となっています。

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高齢者の救急搬送によくみられる疾患

加齢に伴い、さまざまな健康上の問題が発生しやすくなり、その中には緊急の医療介入を必要とするものもあります。高齢者の救急搬送で最も多くみられる疾患を以下に示します。

脳血管疾患

  • 脳卒中:脳への血流が遮断されることで起こる脳の損傷で、片麻痺、言語障害、認知障害などの症状を引き起こします。

心疾患

  • 心筋梗塞:心臓への血流が遮断され、胸痛、息切れ、失神などの症状を引き起こします。
  • 心不全:心臓が血液を十分に送り出せなくなることで起こり、息切れ、浮腫、倦怠感などの症状を引き起こします。

呼吸器疾患

  • 肺炎:肺に細菌やウイルスが感染して炎症を起こし、発熱、咳、胸痛などの症状を引き起こします。
  • 呼吸不全:肺から十分な酸素を血液に取り込めなくなることで起こり、息切れ、チアノーゼ、意識障害などの症状を引き起こします。

消化器疾患

  • 消化管出血:胃や腸からの出血で、吐血、下血、貧血などの症状を引き起こします。
  • イレウス:腸の通過障害で、腹痛、嘔吐、便秘などの症状を引き起こします。

外傷

  • 骨折:骨にヒビが入ったり折れたりすることで起こり、疼痛、腫脹、変形などの症状を引き起こします。
  • 転倒や転落:高齢者の救急搬送の主要な原因の一つで、頭部外傷、骨折、挫傷などの重篤なけがを引き起こす可能性があります。

その他の疾患

  • 糖尿病性ケトアシドーシス:糖尿病の合併症で、多飲多尿、嘔吐、腹痛などの症状を引き起こします。
  • 敗血症:体の広範囲に感染が広がることで起こり、発熱、低血圧、意識障害などの症状を引き起こします。

高齢者は基礎疾患や多剤服用などにより、救急疾患を発症しやすくなります。症状が出た場合は、速やかに救急車を要請することが重要です。早期診断と適切な治療により、命を救ったり、障害が残ることを防いだりすることができます。