500円玉のデザインの違いは何ですか?

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1997年以降、500円玉の偽造が多発したため、デザインが変更されました。基本的な絵柄はそのままに、偽造防止策として「微細線」「微細点」といった加工が施され、側面のギザギザもより複雑になりました。これにより、偽造が困難になり、本物と偽物の識別が容易になっています。

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知ってる?500円玉、実は二種類あるんです!~新旧デザイン徹底比較~

誰もが一度は手にしたことがある500円玉。そのデザイン、実は大きく分けて2種類存在することをご存知でしょうか? なんとなく見ていた500円玉も、改めて観察すると意外な発見があるかもしれません。

1982年に発行開始された500円玉ですが、1997年から2000年にかけて、偽造防止を目的とした大幅なデザイン変更が行われました。一見すると同じに見える新旧500円玉ですが、細部に目を凝らすと、その違いは歴然です。

主な違いは以下の通りです。

  • 模様の細かさ: 旧500円玉は、表面の桐の花や竹、裏面の「500 YEN」といった文字の周囲が比較的単純な線で構成されています。一方、新500円玉は、これらの模様が非常に細かく、複雑な線で構成されています。特に、桐の花びらや竹の葉の描写は、新500円玉の方が圧倒的に精緻です。
  • 隠し文字: 新500円玉には、偽造防止のためにいくつかの隠し文字が施されています。例えば、表面の「500」の文字の中や、裏面の模様の中に、特定の角度から光を当てると「NIPPON」という文字が浮かび上がるように設計されています。この隠し文字は、旧500円玉にはありません。
  • 側面の加工: 500円玉の側面にはギザギザ(斜めギザ)が刻まれていますが、新500円玉の方が、ギザギザの数が多いだけでなく、より複雑な形状になっています。これは、偽造を防ぐための重要な要素の一つです。
  • 材質: 新旧500円玉の材質は、ともに白銅ですが、新500円玉の方が若干明るい色合いに見えることがあります。これは、製造過程における微妙な違いによるものと考えられます。

なぜデザイン変更が必要だったのか?

1990年代後半、自動販売機などを騙して500円玉として認識させる巧妙な偽造コインが出回るようになりました。これらの偽造コインは、一見しただけでは本物と区別がつかないほど精巧に作られており、大きな社会問題となりました。

この事態を受けて、政府は偽造防止策を強化するため、500円玉のデザイン変更を決断しました。新500円玉に採用された微細な模様や隠し文字、複雑な側面の加工は、高度な技術を要するため、偽造が非常に困難になりました。

まとめ

500円玉のデザイン変更は、偽造コイン対策として不可欠なものでした。普段何気なく使っている500円玉ですが、新旧デザインを比較してみると、日本の造幣技術の粋が集結していることがわかります。今度500円玉を手にした際には、ぜひ細部を観察してみてください。その違いに、きっと驚くはずです。そして、その背景にある技術と努力に、思いを馳せてみてはいかがでしょうか。