味を感じる部位はどこですか?

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味覚は舌全体で感じます。 舌の部位によって感じやすい味に違いはありますが、甘味、塩味、酸味、苦味、旨味の五基本味全てを、舌全体が感知しているのです。 「舌の先は甘味」といった情報は、あくまで感受性の違いを示す簡略化された説明です。

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味覚を感じる部位

味覚とは、口に入った物質が舌にある味蕾の細胞を刺激することによって生じる感覚です。味蕾は、舌の表面全体に分布しています。

味蕾の分布

味蕾は、舌乳頭と呼ばれる小さな突起の中にあります。舌乳頭には、次のような種類があります。

  • 糸状乳頭:舌の表面を覆う最も一般的な種類。味蕾はありません。
  • 菌状乳頭:舌の前方 2/3 にあり、小さなキノコのような形をしています。甘味や塩味を感じやすい味蕾があります。
  • 葉状乳頭:舌の側面にあり、溝状の葉のような形をしています。酸味や苦味を感じやすい味蕾があります。
  • 有郭乳頭:舌の付け根にあり、V字型をしています。旨味を感じやすい味蕾があります。

味覚の五基本味

味覚は、五つの基本味によって感じ取られます。

  • 甘味:砂糖、はちみつなどの甘い物質に含まれます。
  • 塩味:塩化ナトリウムなどの塩分に含まれます。
  • 酸味:クエン酸、酢酸などの酸性物質に含まれます。
  • 苦味:コーヒー、緑茶などの苦い物質に含まれます。
  • 旨味:アミノ酸、グルタミン酸などのうま味物質に含まれます。

舌の部位による感受性の違い

俗に「舌の先は甘味」、「舌の付け根は苦味」などと言われますが、舌のどの部位でも五つの基本味すべてを感じることができます。ただし、部位によって感受性に差があります。

例えば、舌の先は甘い味に対して最も敏感です。これは、菌状乳頭が多く分布しているためです。一方、舌の付け根は苦い味に対して最も敏感です。これは、有郭乳頭が多く分布しているためです。

ただし、味覚は個人によって差があります。また、味覚は温度やコンディションによって変化します。そのため、舌の部位による感受性の違いは、あくまでも傾向として捉える必要があります。