車を3ヶ月放置するとガソリンはどうなる?

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3ヶ月放置した車のガソリンは酸化が始まり、異臭を放つ可能性があります。同時にバッテリー上がりやタイヤの変形も懸念されます。早めの対処が必要です。

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車を3ヶ月放置…ガソリンはどうなる? 危険な変化と対策を解説

愛車を3ヶ月も放置してしまうと、ガソリンはどうなるのでしょうか? 旅行や出張、あるいは何らかの事情で車を長期間動かさざるを得ない状況は誰にでも起こり得ます。しかし、その間にガソリンは想像以上に劣化し、様々なトラブルを引き起こす可能性があるのです。今回は、3ヶ月放置した車のガソリンに起こる変化と、その危険性、そして適切な対策について詳しく解説します。

まず、ガソリンは時間の経過とともに酸化が始まります。これは空気中の酸素とガソリンが反応することで起こる化学変化です。3ヶ月という期間は、ガソリンの酸化が顕著に進むのに十分な長さです。酸化が進むと、ガソリンは変質し、本来の性能を発揮できなくなります。具体的には、エンジンのかかりが悪くなったり、アイドリングが不安定になったり、加速性能が低下したりといった症状が現れます。さらに、酸化によって生成されるスラッジ(沈殿物)が燃料系統に詰まり、深刻なエンジントラブルの原因となることもあります。

また、酸化に伴い、ガソリンは独特の異臭を放つようになります。これは、ガソリンに含まれる成分が酸化によって変化し、揮発性の高い物質が生成されるためです。この臭いは、車内に充満することもあり、不快感を与えるだけでなく、健康への影響も懸念されます。

ガソリンの劣化以外にも、3ヶ月もの放置は車に様々な悪影響を及ぼします。代表的なものとして、バッテリー上がりとタイヤの変形が挙げられます。バッテリーは、エンジンを始動させるだけでなく、様々な電装品に電力を供給しています。しかし、車は停止していても微量の電力を消費し続けるため、長期間放置するとバッテリーが完全に放電してしまいます。また、タイヤは長期間同じ場所に荷重がかかり続けると、その部分が変形し、いわゆる「フラットスポット」と呼ばれる状態になります。フラットスポットができると、走行中に振動が発生したり、タイヤの寿命が短くなったりします。

それでは、3ヶ月放置する際の対策はどうすれば良いのでしょうか? 理想的なのは、定期的にエンジンをかけてガソリンを循環させることです。1ヶ月に1度、15分程度エンジンをアイドリング状態にしておくだけでも、ガソリンの酸化やバッテリー上がりの防止に効果があります。また、タイヤの変形を防ぐためには、タイヤの空気圧を規定値よりも高めに設定しておくことが有効です。

さらに、ガソリン劣化防止剤を添加することも検討しましょう。これらの添加剤は、ガソリンの酸化を抑制し、スラッジの生成を防ぐ効果があります。長期間の放置を予定している場合は、特に有効な対策と言えるでしょう。

もし3ヶ月以上車を放置せざるを得ない場合は、ガソリンタンクを満タンにしておくことをお勧めします。タンク内の空気が少ないほど、ガソリンの酸化は遅くなります。

最後に、3ヶ月放置した後に車を再始動する際は、慎重に様子を観察することが重要です。エンジンのかかりが悪い、異臭がする、走行中に異常を感じるといった場合は、すぐに整備工場に相談しましょう。放置によるダメージを放置すると、さらに大きなトラブルに発展する可能性があります。適切なメンテナンスを行うことで、愛車を長く安全に楽しむことができます。