頭痛が毎日続く病気は?

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毎日続く頭痛は、慢性持続性頭痛と呼ばれる病気の可能性があります。片頭痛や緊張型頭痛は月に15日程度とされていますが、慢性持続性頭痛ではほぼ毎日、軽い程度の頭痛が続きます。痛み方は、緊張型頭痛や片頭痛と類似しています。
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毎日続く頭痛、それはまるで影のように付きまとい、日常生活に暗い影を落とします。 朝起きた時から鈍い痛みがあり、仕事や家事に集中できず、趣味を楽しむ気力も奪われてしまう。もしかしたら、それは「慢性持続性頭痛」という病気かもしれません。

慢性持続性頭痛は、文字通り慢性的に、つまりほぼ毎日頭痛が続く病気です。片頭痛や緊張型頭痛は月に15日程度の発作とされていますが、慢性持続性頭痛は15日以上、多くの場合、ほぼ毎日頭痛が続きます。痛みの程度は様々ですが、一日中続く軽い鈍痛であることが多いです。

この頭痛の厄介なところは、その曖昧な痛み方です。ズキンズキンと脈打つような片頭痛とは異なり、締め付けられるような緊張型頭痛とも少し違います。どちらかというと、頭全体が重苦しい、ぼんやりと痛い、といった表現が当てはまることが多いでしょう。そのため、「ただの疲れだろう」「肩こりからきているのだろう」と自己判断してしまいがちです。しかし、放置すると痛みが慢性化し、生活の質を著しく低下させる可能性があります。

慢性持続性頭痛の原因は、まだ完全には解明されていません。しかし、片頭痛や緊張型頭痛が慢性化したもの、またはそれらが複雑に絡み合っていると考えられています。 また、ストレス、睡眠不足、うつ病、不安症などの精神的な要因、姿勢の悪さ、目の疲れ、顎関節症などの身体的な要因も関与している可能性が指摘されています。

慢性持続性頭痛の診断は、他の頭痛疾患との鑑別が重要です。医師は、頭痛の頻度、持続時間、痛みの種類、随伴症状(吐き気、嘔吐、光過敏など)などを詳しく問診します。 また、脳腫瘍や髄膜炎などの重大な病気が隠れていないかを確認するため、必要に応じてMRIやCTなどの画像検査を行うこともあります。

治療は、薬物療法と非薬物療法を組み合わせることが一般的です。薬物療法では、鎮痛薬だけでなく、抗うつ薬や抗てんかん薬なども用いられます。これらの薬は、痛みの伝達を抑制したり、脳の興奮を抑えることで頭痛を軽減します。非薬物療法としては、リラクゼーション法、認知行動療法、バイオフィードバック、理学療法などが有効です。 特に、ストレス管理や生活習慣の改善は、頭痛の予防に非常に重要です。

毎日続く頭痛に悩まされている方は、我慢せずに医療機関を受診しましょう。「ただの頭痛」と安易に考えず、専門医の適切な診断と治療を受けることが、痛みから解放される第一歩です。 頭痛ダイアリーをつけ、頭痛の頻度、時間帯、痛み方、随伴症状などを記録しておくと、医師とのコミュニケーションがスムーズになり、より的確な診断と治療につながります。 また、自分の生活習慣を振り返り、睡眠時間を確保する、適度な運動をする、バランスの良い食事を摂るなど、生活習慣の改善にも積極的に取り組みましょう。 慢性持続性頭痛は、適切な治療と生活習慣の改善によって、症状をコントロールし、より快適な生活を送ることが可能です。諦めずに、専門医と相談しながら、自分に合った治療法を見つけていきましょう。