帝王切開後3日目はどのような生活になりますか？

帝王切開後3日目：体と心が動き出す、回復への小さな一歩

帝王切開という大手術から3日が経過しました。多くの場合、点滴が外れ、食事も普通食へと変わり、いよいよ本格的な回復期に入っていきます。経腟分娩とほぼ同様の生活が送れると聞くと安心するかもしれませんが、体はまだ完全に回復していません。3日目は、無理のない範囲で少しずつ体を動かし、育児に慣れていくための大切な期間です。

体の変化：痛みと向き合い、動き出す

手術後3日目は、痛みのコントロールが重要です。痛み止めを適切に使用し、痛みを我慢せずに医療スタッフに相談しましょう。痛みの程度は個人差が大きく、手術時間や体質、術後のケアによっても異なります。

• 傷口の痛み: 痛み止めを使用しても、傷口の痛みは残ることがあります。痛みを感じる場合は、無理に動かず、楽な姿勢で休息しましょう。
• 後陣痛: 子宮が収縮する際に起こる後陣痛も、痛みの原因となります。特に経産婦さんは、後陣痛が強く出ることがあります。
• ガス: 手術の影響で腸の動きが鈍くなり、ガスが溜まりやすくなります。積極的に歩いたり、お腹をマッサージしたりすることで、ガスの排出を促しましょう。

歩行練習は、血栓予防や腸の動きを活発にするために重要です。最初は、ベッドの周りをゆっくりと歩くことから始め、徐々に距離を伸ばしていきましょう。無理をせず、疲れたらすぐに休憩することが大切です。

食事：栄養を摂って回復を促す

普通食が開始されると、食欲も少しずつ出てくるかもしれません。バランスの取れた食事を摂り、母乳育児を希望する場合は、水分を十分に摂取しましょう。鉄分やタンパク質を意識して摂ることも、回復を助けます。

• 便秘対策: 手術後や痛み止めの影響で便秘になりやすいので、食物繊維を多く含む野菜や果物、ヨーグルトなどを積極的に摂りましょう。
• 水分補給: 母乳育児をする場合は、特に水分補給が重要です。こまめに水分を摂るように心がけましょう。

育児：介助を受けながら、少しずつ慣れていく

3日目は、授乳や沐浴など、育児の練習を始める時期です。しかし、無理は禁物。医療スタッフや家族の介助を受けながら、少しずつ慣れていきましょう。

• 授乳: まだ体力が回復していないため、無理な姿勢での授乳は避けましょう。クッションなどを活用して、楽な姿勢で授乳するように心がけましょう。
• 沐浴: 退院後の沐浴に備えて、医療スタッフに沐浴の方法を教えてもらいましょう。最初は見学から始め、徐々に実践していくと良いでしょう。

心のケア：休息とリラックスを

手術後の体は、想像以上に疲れています。3日目は、できるだけ安静に過ごし、心身ともにリラックスすることが大切です。

• 睡眠: 赤ちゃんと一緒に昼寝をしたり、夜は早めに寝たりして、睡眠時間を確保しましょう。
• リラックス: 音楽を聴いたり、アロマを焚いたりして、リラックスできる時間を作りましょう。
• 誰かに頼る: 不安や悩みがあれば、遠慮なく医療スタッフや家族に相談しましょう。

帝王切開後3日目は、体と心が動き出す、回復への小さな一歩です。無理をせず、自分のペースで、ゆっくりと回復していきましょう。そして、新しい家族との生活を楽しんでください。