産後の死因1位は何ですか？

産後うつ病による自殺が日本の産後死因第1位

厚生労働省研究班の調査によると、日本の産後1年以内の女性死亡者の死因で最も多いのは自殺であることが判明しました。2016年度までの2年間で全国で102人の母親が自殺により亡くなっており、この数は他の主要な死因であるがんや心疾患を上回っています。

この調査は日本で初めて全国規模で行われたもので、産後1年以内の女性の死因を調査しています。調査対象は、死亡診断書の死因欄に「自殺」と記載されている女性です。

調査の結果、産後1年以内の女性の自殺死亡率は10万人当たり3.5人であることがわかりました。これは出産前の女性と比較して3倍以上高い数字です。

自殺の原因として最も多かったのは、産後うつ病でした。産後うつ病とは、出産後に女性に起こる心の病気で、気分の落ち込み、不安、不眠などの症状が現れます。産後うつ病は自殺リスクを高めることが知られています。

他の自殺原因としては、家庭内暴力、経済的困窮、育児ストレスなどが挙げられています。

この調査結果は、産後うつ病の早期発見と適切な治療が不可欠であることを示しています。産後うつ病の兆候がある女性は、迷わず医療機関を受診することが重要です。

また、家族や周囲の人も、産後うつ病の兆候に注意を払い、サポートを行うことが大切です。自殺を考えている女性がいる場合は、自殺予防ホットラインや精神保健センターに相談しましょう。

日本産科婦人科学会は、産後うつ病のスクリーニングをすべての産後の女性に行うことを推奨しています。早期発見と適切な治療により、産後うつ病による自殺を予防することができます。

産後うつ病の予防と対策には、以下のようなものがあります。

• 産後サポートの充実
• 育児休業の延長
• 夫婦や家族によるサポート
• 精神保健サービスへのアクセス向上

産後うつ病は決して珍しい病気ではなく、多くの女性が悩んでいます。産後うつ病の兆候に気づいたら、ためらわずに医療機関に相談しましょう。周囲の人も、産後うつ病の女性をサポートし、適切な治療を受けられるよう協力しましょう。