オートハイビームは義務化されましたか?

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2017年の道路交通法改正で夜間走行時の適切なライト操作が義務化されましたが、オートハイビーム機能の搭載・使用自体は義務ではありません。 機能の有無に関わらず、状況に応じた適切なライトの切り替えを自ら行うことがドライバーの責任です。 オートハイビームはあくまで安全運転を支援する補助機能です。
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オートハイビーム:義務ではない、しかし安全運転の鍵

2017年の道路交通法改正で、夜間走行時の適切なライト操作が義務化されたことは、多くのドライバーの記憶に新しいでしょう。しかし、この改正によって「オートハイビームの搭載」や「オートハイビームの使用」が義務化されたわけではないという点を、改めて明確にしておく必要があります。誤解されている方も多いこの点について、詳しく解説していきましょう。

改正された道路交通法では、夜間や悪天候時におけるヘッドライトの点灯が義務化されました。これは、ドライバー自身の安全を確保し、他の交通参加者への危険を低減するため、非常に重要な措置です。しかし、この法律は、ヘッドライトの種類や制御方法については規定していません。つまり、ハロゲンランプでもLEDでも、手動で操作するヘッドライトでも、オートハイビーム機能を搭載したヘッドライトでも、法律上は問題ありません。

重要なのは、ドライバー自身の判断で、常に適切なライトを選択し、操作することです。オートハイビームは、その判断を支援するための便利な機能であって、その機能を代替するものではないのです。

例えば、対向車が近づいてきた際に、まぶしさから相手を危険にさらさないよう、ロービームに切り替える操作は、オートハイビームを搭載している場合でも、ドライバー自身の責任で行わなければなりません。オートハイビームが誤作動を起こす可能性もあることを考慮すると、常に周囲の状況を的確に把握し、必要に応じて手動でライトを切り替える備えは不可欠です。システムを過信し、周囲への注意を怠ることは、かえって危険な運転につながる可能性があります。

オートハイビームは、ドライバーの負担を軽減し、安全運転を支援する便利な機能です。しかし、完璧なシステムではありません。夜間や悪天候時の視界確保は、ドライバー自身の責任において行われるべきであり、オートハイビームはその責任を軽減する補助的な役割に留まります。

オートハイビームが搭載されていない車両に乗っている場合、なおのこと周囲の状況を的確に把握し、適切なライト操作を行う必要があります。対向車や前走車の有無、道路状況、天候状況など、様々な要素を考慮した上で、ロービームとハイビームを使い分ける技術は、安全運転の基礎となります。

近年、オートハイビーム機能を搭載した車両が増加していますが、この機能の有無にかかわらず、安全運転の責任はドライバー自身にあります。法律は最小限の安全基準を定めているだけであり、それ以上の安全確保は、ドライバー自身の意識とスキルに依存します。

安全運転を意識した運転を行うためには、定期的な点検整備、運転マナーの向上、そして常に周囲への注意を怠らない姿勢が重要です。オートハイビームは便利なツールですが、決して万能ではありません。安全運転の責任は、常にドライバー自身にあることを忘れてはならないでしょう。 この点を理解し、安全運転に努めることが、より安全な道路環境を作ることに繋がります。