スマホ運転で何点引かれる？

スマホ運転で何点引かれる？ 厳罰化された罰則と、その背景にある深刻な現実

スマートフォンを操作しながらの運転、通称「ながら運転」。その危険性は誰もが認識しているにも関わらず、いまだ後を絶たない深刻な問題です。改正道路交通法により罰則が強化され、以前よりもはるかに厳しい罰則が科せられるようになった現在、改めてその危険性と罰則内容について、深く理解しておく必要があります。

以前は3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金という扱いだったスマートフォン操作による運転ですが、現在では違反点数6点、1年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金という、非常に重い罰則が科せられます。6点とは、免許停止処分に相当する点数です。運転免許証は生活の糧や、家族との大切な時間を支える重要なツールであることを考えれば、その喪失は計り知れない損失となります。

単に罰金や免許停止で済む話ではありません。スマホを操作しているわずかな時間、視線を外した一瞬の隙に、事故は起こります。歩行者や自転車、他の車両との衝突など、取り返しのつかない事態を招く可能性は常に存在するのです。そして、その事故によって、自分自身だけでなく、他者の人生をも大きく狂わせてしまう可能性を、私たちは決して忘れてはなりません。

6点の違反点数が示す通り、スマートフォン操作による運転は、酒酔い運転と同等の危険性を持つと認識されています。酒酔い運転と同様に、重大な人身事故につながる可能性が極めて高く、社会全体の安全を脅かす行為であると判断されているのです。だからこそ、これほど厳しい罰則が適用されるのです。

では、具体的にどのような行為が「スマートフォン操作による運転」に該当するのでしょうか。単に電話をかける、メールを読むといった行為だけでなく、地図アプリの操作、SNSの閲覧、ゲームのプレイなど、運転中にスマートフォンを操作するあらゆる行為が含まれます。ハンズフリー機能を用いた通話であっても、操作そのものが違反対象となる場合もあります。これは、運転操作に集中できなくなり、安全運転を阻害する可能性があるためです。

さらに、停車中であっても、発進を妨げる可能性のある場所でのスマートフォン操作は違反となる可能性があります。例えば、交差点の中央部や、車線変更を妨げる位置での停車中は、たとえ停車中であっても危険行為とみなされるのです。

近年増加している「ながら運転」を取り締まるために、警察は厳格な取り締まりを実施しています。ドライブレコーダーの普及や、警察車両による監視の強化によって、摘発される可能性も高まっています。

重い罰則を恐れるだけでなく、何よりも大切なのは、安全運転を意識することです。運転中はスマートフォンを一切操作せず、周囲の状況に常に注意を払い、安全運転を心がけることが、自分自身と周りの人の安全を守ることに繋がります。運転前にはスマートフォンをオフにする、もしくはグローブボックスなどにしまうなどの対策を行いましょう。

「一時的な操作」や「ちょっとした確認」といった甘えが、取り返しのつかない悲劇を招く可能性があることを、改めて認識し、安全運転を徹底しましょう。免許は、私たちに与えられた大切な権利であり、同時に大きな責任です。その責任をしっかりと自覚し、安全運転を第一に考え行動することが求められています。