マイクロバスの中型免許は何人乗りですか？

マイクロバスの中型免許に関する乗車定員は、免許の種類と車両の車両総重量によって複雑に絡み合っています。単純に「中型免許＝〇〇人乗り」とは言い切れないため、免許の種類、そして乗車定員を決定づける車両総重量について、丁寧に解説していきます。

まず、日本の運転免許証には「普通免許」、「準中型免許」、「中型免許」、「大型免許」が存在し、それぞれ運転できる車両の大きさが異なります。マイクロバスの運転に関係するのは、「中型免許」とその中でも「8t限定中型免許」と「普通中型免許（5t超～11t未満）」です。 「5t限定中型免許」という表記を見かけることもありますが、これは2007年6月1日以前に取得された免許であり、現在新規取得はできません。

1. 8t限定中型免許

この免許は、車両総重量8トン以下の車両を運転できます。マイクロバスの場合、乗車定員は車両の構造や設計によって異なりますが、一般的には10人乗り程度のマイクロバスが該当します。 8トンという重量制限から、車体自体が比較的コンパクトになり、必然的に乗車定員も少なくなります。観光バスのような大型のマイクロバスは、この免許では運転できません。

しかし、8t限定中型免許で運転できるマイクロバスは、決して少ない選択肢ではありません。空港送迎用の小型バスや、企業の送迎車、あるいは少人数のグループ旅行など、様々な場面で活躍できる車両です。 特に、運転のしやすさと維持費の低さを両立したい事業者にとって、魅力的な選択肢となります。

2. 普通中型免許（5t超～11t未満）

こちらは、車両総重量が5トンを超え、11トン未満の車両を運転できます。8t限定中型免許と比べて運転できる車両の幅が広がるため、乗車定員も大きくなります。この免許で運転できるマイクロバスは、乗車定員が29人程度までとなります。 ただし、これはあくまで目安であり、実際の乗車定員は、車両の構造や型式によって異なります。 より大型で、多くの乗客を乗せられるマイクロバスの運転が可能になるため、観光業や送迎サービス事業者にとって重要な免許です。

3. 普通免許

意外かもしれませんが、車両総重量が5トン以下のマイクロバスは、普通免許で運転できます。 ただし、乗車定員は車両によって異なり、マイクロバスとは言えども、比較的コンパクトな車両に限られます。

免許取得と車両選択の注意点

マイクロバスの購入や運行を検討する際には、乗車定員だけでなく、車両総重量を正確に把握し、それに対応した運転免許を所持している必要があります。 免許の種類と車両の適合性を間違えると、道路交通法違反となり、罰則が科せられます。 購入前に、販売店や専門機関に相談し、適切な車両と免許の組み合わせを選択することが重要です。

最後に、この情報が、マイクロバスの運転免許に関する疑問を解消する一助となれば幸いです。 しかし、本記事はあくまで一般的な情報を提供するものであり、法令の変更や個々の車両の仕様によって異なる場合があります。 正確な情報を得るためには、最寄りの運転免許試験場や国土交通省のホームページなどを参照することをお勧めします。