後部座席で一番安全な席はどこですか？

後部座席、どこが一番安全？ 知っておくべきリスクと対策

後部座席は一般的に、交通事故時の安全性が高い場所とされています。しかし、一口に後部座席と言っても、どの席が一番安全なのか、意外と知られていないのではないでしょうか。一般的に「中央席が最も安全」と言われていますが、それはあくまで理想的な条件下での話。今回は、後部座席の安全性について、さまざまな角度から掘り下げて解説します。

なぜ後部座席の中央席が良いと言われるのか？

後部座席の中央席が安全とされる最大の理由は、衝突時の衝撃を受けにくいからです。側面からの衝突はもちろん、正面衝突や追突の場合でも、中央席は車体の中心軸に近い位置にあるため、衝撃エネルギーが分散されやすく、直接的なダメージを受けにくいと考えられます。

しかし、前述の通り、これはあくまで理想的な状況下での話。実際には、以下の様な問題点も考慮する必要があります。

• 車種によるシートの形状と装備: 一部の車種では、後部座席の中央席が隆起していたり、座席の形状が不自然で、快適性や安全性が損なわれている場合があります。また、3点式シートベルトではなく、腰ベルトのみの場合、事故時の安全性が著しく低下します。
• チャイルドシートの取り付け: チャイルドシートを中央席に取り付けようとした際、シートベルトの長さが足りなかったり、取り付け角度が不適切になるケースがあります。チャイルドシートは、メーカーが推奨する方法で確実に固定することが最も重要です。
• 事故の種類: 事故の種類によって、最も安全な席は変動する可能性があります。例えば、右側からの側面衝突の場合、中央席よりも左側の席の方が安全かもしれません。

では、どうすれば良いのか？ 現実的な対策とは

「中央席が必ずしもベストではない」という前提を踏まえ、以下のポイントを参考に、後部座席の安全性向上に努めましょう。

1. チャイルドシートの適切な取り付け: 何よりもまず、チャイルドシートを正しく取り付けることが最優先です。取扱説明書をよく読み、車種に適合したチャイルドシートを選び、しっかりと固定しましょう。不安な場合は、専門家（カー用品店やディーラーのスタッフなど）に相談することをおすすめします。
2. 3点式シートベルトの確認: 後部座席のすべての席に、3点式シートベルトが装備されているか確認しましょう。腰ベルトのみの場合は、安全性を高めるために、3点式シートベルトへの交換を検討する価値があります。
3. シートベルトの正しい着用: どんな席に座る場合でも、シートベルトを正しく着用することが重要です。シートベルトが緩んでいたり、ねじれていたりすると、事故時に本来の性能を発揮できません。
4. 安全運転の徹底: そもそも事故を起こさないことが、最も重要な安全対策です。速度超過、無理な運転、飲酒運転などは絶対に避け、安全運転を心がけましょう。

まとめ

後部座席の安全性は、座席の位置だけでなく、車の構造、装備、そして乗員の意識によって大きく左右されます。「中央席が安全」という先入観にとらわれず、上記のポイントを参考に、ご自身の状況に合わせて最適な安全対策を講じることが重要です。安全なドライブのために、今一度、後部座席の安全性について見直してみてはいかがでしょうか。