逆走事故の責任割合は？

逆走事故の責任割合：一方通行違反だけではない、複雑な要因を徹底解説

「まさか、こんなところで逆走車が…！」

誰もが遭遇する可能性のある、恐ろしい逆走事故。特に一方通行を逆走してくる車との事故は、予測が難しく、大きな被害につながりやすいものです。しかし、実際に事故が起きてしまった場合、責任割合はどのように決まるのでしょうか？

インターネット上では、一方通行違反の逆走車が8割、相手車両が2割という情報がよく見られます。確かに、これは基本的な過失割合の一つの目安ではありますが、安易に鵜呑みにしてはいけません。 なぜなら、逆走事故の責任割合は、事故状況によって大きく変動するからです。

基本は8:2？ その背景と落とし穴

一方通行違反の逆走車が8割、相手車両が2割という割合は、道路交通法における一方通行規制の重要性と、逆走行為の危険性を考慮したものです。逆走車は、交通ルールを著しく逸脱しており、事故を引き起こす可能性が極めて高いと判断されます。

しかし、この割合はあくまで「基本」であり、相手車両にも安全運転義務違反が認められる場合に適用されます。具体的には、以下の点が考慮されます。

• 相手車両の速度超過: 制限速度を大幅に超過していた場合、事故を回避できた可能性があったと判断され、過失割合が増加する可能性があります。
• 相手車両の不注意: 前方不注意や脇見運転をしていた場合も同様です。特に、交差点進入時に十分な安全確認を怠っていたと判断されると、過失割合は大きくなります。
• 相手車両の回避行動の有無: 逆走車を発見した後、ブレーキを踏んだり、ハンドルを切ったりするなど、事故を回避するための適切な行動を取らなかった場合、過失割合が修正されることがあります。
• 交差点の見通しの良さ: 交差点の見通しが著しく悪かった場合、相手車両が逆走車を早期に発見することが困難だったと考えられ、過失割合が修正されることがあります。
• 夜間や悪天候: 夜間や雨天時など、視界が悪い状況下では、逆走車の発見が遅れる可能性があり、相手車両の過失割合が考慮されることがあります。

状況証拠と専門家の意見が重要

このように、逆走事故の責任割合は、事故当時の様々な状況によって左右されます。ドライブレコーダーの映像、目撃者の証言、警察の現場検証の結果など、あらゆる状況証拠を収集し、客観的に判断する必要があります。

また、弁護士などの専門家に相談することも重要です。専門家は、過去の判例や法的な知識に基づいて、適切な過失割合を判断し、交渉をサポートしてくれます。

逆走事故に遭わないためにできること

もちろん、事故に遭わないことが一番重要です。日頃から以下の点に注意しましょう。

• 一方通行路の標識をしっかり確認する。
• 交差点では、常に周囲の安全を確認する。
• 夜間や悪天候時は、特に注意して運転する。
• 万が一、逆走車を発見した場合は、無理に回避しようとせず、安全な場所に停車し、警察に通報する。

最後に

逆走事故は、誰にとっても他人事ではありません。万が一、事故に遭ってしまった場合は、焦らず冷静に状況を把握し、必要な情報を収集するとともに、専門家への相談を検討しましょう。そして、日頃から安全運転を心がけ、悲惨な事故を未然に防ぐことが重要です。