タダノテクノはいつ上場しましたか？

クレーン業界の雄、タダノテクノ：その上場と、技術革新の歴史を紐解く

タダノテクノは、建設現場や物流現場で欠かせない存在であるクレーンを主力製品とする企業です。その技術力は世界的に高く評価されており、日本を代表する重機メーカーの一つとして知られています。同社が東京証券取引所プライム市場に上場したのは1962年9月。創業から14年後の上場は、当時の日本経済の成長期を背景に、更なる事業拡大を目指す戦略的な決断であったと考えられます。

創業は1948年8月24日。戦後間もない時期に、多田野鉄工所として産声を上げました。創業者である多田野益雄氏の「創意工夫と努力によって、社会に貢献する」という精神は、現在もタダノテクノの企業理念として受け継がれています。創業当初は、農業機械や建設機械の修理・改造を手掛けていましたが、次第にクレーン製造へと事業をシフトしていきます。

1955年には、日本初の油圧式クレーンを開発。この画期的な技術革新は、建設業界に大きな変革をもたらし、タダノテクノの成長を加速させる原動力となりました。油圧式クレーンの登場によって、従来の機械式クレーンに比べて操作性が向上し、作業効率が飛躍的に向上したのです。

上場後のタダノテクノは、積極的な海外展開を推し進め、グローバル企業としての地位を確立していきます。特に、アジア市場におけるプレゼンスは高く、建設ラッシュに沸く新興国を中心に、多くのタダノテクノ製クレーンが活躍しています。

近年では、クレーン事業に加え、高所作業車や特殊車両などの分野にも事業を拡大しています。また、IoT技術やAI技術を活用した次世代型クレーンの開発にも力を入れており、建設現場の安全性向上や効率化に貢献することを目指しています。

タダノテクノの決算期は12月末日です。最新の財務情報や業績については、同社の公式ウェブサイトで確認することができます。

1962年の上場以来、タダノテクノは常に技術革新を追求し、クレーン業界を牽引してきました。その歴史は、日本の建設業界の発展とともに歩んできたと言えるでしょう。これからも、タダノテクノは、より安全で、より効率的なクレーンを提供することで、社会インフラの整備に貢献していくことが期待されます。