救急車 消防車もくる なぜ？

救急車と消防車の同時出動：なぜ？

救急出動時には、しばしば消防隊が救急隊と同時に出動する光景を見かけます。これは「PA連携」と呼ばれるもので、救急隊が単独での対応が困難な場合や、生命救助のために素早い対応が求められる場合などに、管轄区域内で最も近い消防隊が支援として出動します。

PA連携の理由

PA連携が必要となる主な理由は次のとおりです。

• 人的および資器材のサポート：消防隊は救急隊よりも多くの隊員を擁しており、より多くの担架や医療機器を積載しています。これにより、重篤で複数の負傷者が出た事故現場などで、救急隊の増強が可能になります。
• 車両のアクセス性：消防車は、救急車よりも車体が大きく、悪路や渋滞でも走行できる能力に優れています。そのため、救急車が立ち往生してしまったり、現場へのアクセスに困難が予想される場合に、消防車が最初に現場に到着し、救急隊の到着を支援することができます。
• 技術的支援：消防隊は、油圧カッターや救助ロープなどの特殊な技術を保有しています。これらは、閉じ込められた人々を救出したり、がれきやその他の障害物を除去したりする必要がある場合に役立ちます。
• 指揮・統制：消防隊は、救急隊よりも大規模かつ組織的な指揮系統を有しています。これにより、大規模災害や多重事故が発生した場合でも、現場の指揮や統制を確保することができます。

PA連携のメリット

PA連携は、以下のような数多くのメリットをもたらします。

• 患者への迅速かつ効果的な救命処置：消防隊の追加人員と資器材により、救急隊はより広範囲で効果的な救助活動を行うことができます。
• 救急隊員の安全確保：消防隊は安全確保の役割を果たし、救急隊員が危険な状況にさらされるのを防ぎます。
• 現場の効率化：消防隊は、現場の管理・交通整理・その他のサポート業務を行うことで、救急隊が救助活動に集中できるようになります。
• 災害対応の強化：PA連携により、大規模災害や多重事故への対応能力が向上します。

結論

救急車と消防車の同時出動は、救急隊がより安全かつ効果的に患者を救助するために欠かせないPA連携の一環です。消防隊が提供する追加の人員、資器材、技術支援、指揮統制により、患者は必要な救命処置を迅速かつ適切に受けられるようになります。