分割審査は10万以下では通らない？

10万円以下のスマホ、本当に分割審査なしで買える？割賦販売法とスマホ購入の落とし穴

10万円以下のスマホを購入する際、「分割審査なし！」「誰でも買える！」といった宣伝文句を目にすることがあります。確かに、割賦販売法の規定上、10万円以下の商品であれば原則として審査は不要とされています。しかし、これはあくまで「原則」であり、実際には様々なケースで審査が行われたり、購入が難しくなったりする可能性があることを理解しておく必要があります。

割賦販売法と10万円の壁

割賦販売法は、消費者が高額な商品を分割払いで購入する際に、支払い能力を超える契約を結んでしまうことを防ぐための法律です。この法律では、一定金額を超える商品（現在では原則10万円超）を分割払いで販売する際、販売業者は購入者の支払い能力を審査する義務を負います。

そのため、表面上は10万円以下のスマホであれば審査なしで購入できる、という理屈になります。しかし、販売業者はリスクを最小限に抑えるため、様々な対策を講じているのです。

審査なしの裏側にあるもの

1. 信販会社との提携: 販売業者は、信販会社と提携して分割払いサービスを提供している場合があります。この場合、10万円以下であっても信販会社の審査が入ることがあります。特に、過去に支払い遅延があったり、信用情報に問題がある場合は審査に通らない可能性が高まります。

2. 独自の審査基準: 割賦販売法に抵触しない範囲で、販売業者が独自の審査基準を設けている場合があります。例えば、過去の購入履歴や、他社での支払い状況などを参考に、購入を許可するかどうか判断することがあります。

3. バンドル販売の落とし穴: スマホ本体は10万円以下でも、アクセサリーやオプションサービスを同時に購入することで、合計金額が10万円を超える場合があります。この場合は、割賦販売法の対象となり、審査が必要になります。

4. プリペイドカードの利用: 分割払いを避けるために、プリペイドカードを利用する人もいますが、プリペイドカードの利用にも注意が必要です。一部の販売業者では、プリペイドカードでの支払いを制限したり、本人確認を厳格に行ったりする場合があります。

本当に審査なしで買える場合とは？

現金一括払いや、販売業者が提供するポイントを利用して10万円以下に収まる場合は、審査なしで購入できる可能性が高いと言えます。また、デビットカードを利用する場合も、口座残高があれば問題なく購入できるでしょう。

賢くスマホを購入するために

• 複数の販売業者を比較検討する: 同じ機種でも、販売業者によって分割払いの条件や審査基準が異なる場合があります。複数の販売業者を比較検討し、自分に合った条件を見つけることが大切です。
• 信用情報を確認する: 自分の信用情報に問題がないか事前に確認しておくことで、審査落ちのリスクを減らすことができます。CICやJICCなどの信用情報機関で情報開示を申請できます。
• 支払い能力を考慮する: 分割払いは、毎月一定額を支払う必要があります。無理のない範囲で支払い可能な金額を設定し、計画的に購入しましょう。

結論

10万円以下のスマホであっても、完全に審査なしで購入できるとは限りません。販売業者の審査基準や信販会社の提携など、様々な要因によって購入の可否が左右されます。購入を検討する際は、事前に条件をしっかりと確認し、支払い能力を考慮した上で慎重に判断することが大切です。安易な宣伝文句に惑わされず、賢くスマホを選びましょう。