カラオケ業界のランキングは？

マイク越しの熱唱、復活の兆し？：コロナ禍を経たカラオケ業界の勢力図

「????カラオケ」— 日本が生んだエンターテイメントの雄は、コロナ禍において大きな試練に立たされました。密閉空間、飛沫感染のリスク…、多くの店舗が休業を余儀なくされ、業界全体に暗い影を落としました。しかし、人々の「歌いたい」という根源的な欲求は消えることなく、カラオケ業界は新たな時代に向けて歩み始めています。

売上ランキングでは、業界の巨人・第一興商が首位を堅持。充実した楽曲ラインナップと快適な空間を提供する「ビッグエコー」ブランドを筆頭に、全国に店舗網を展開しています。2位には「カラオケ館」を運営するコシダカHDがランクイン。リーズナブルな価格設定と多彩なルームタイプが人気です。3位は、紳士服でお馴染みのAOKI HD。「カラオケ コート・ダジュール」は、スタイリッシュな空間とハイクオリティなフードメニューが強みです。

一方で、収益性に着目すると、AOKI HDがトップに躍り出ます。コロナ禍でも新規顧客獲得に向けた積極的なキャンペーン展開や、デリバリーサービスなどの新規事業展開が功を奏しました。2位は第一興商。カラオケ事業に加え、業務用食材卸売事業の好調も収益を支えています。3位は「カラオケの鉄人」を運営する鉄人化計画。アニメソングや声優コンテンツに特化した店舗展開など、独自の戦略でファン層を掴んでいます。

コロナ禍を機に、カラオケ業界では非接触化やオンラインサービスの導入など、DX化が加速しています。第一興商は、スマートフォンアプリでルーム予約や楽曲入力ができるシステムを導入。コシダカHDは、オンラインカラオケサービス「Karaoke@DAM」を強化し、自宅でも高品質なカラオケ体験を提供しています。

さらに、新たな顧客層の開拓も進んでいます。AOKI HDは、テレワーク需要を取り込み、カラオケルームをワークスペースとして提供するサービスを開始。鉄人化計画は、eスポーツ大会を開催できる専用ルームを導入し、若者を中心に新たなエンタメ空間として注目を集めています。

カラオケは、ただ歌を楽しむだけでなく、ストレス発散、コミュニケーションツール、コミュニティ形成の場など、多様な価値を提供してきました。コロナ禍を経て、その存在意義はさらに深化しています。進化を続けるカラオケ業界から、今後も目が離せません。