ベトナム料理 香草 食べ方?

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ベトナム料理の香草は、手でちぎり、フォーなどの麺類に入れたり、生春巻きや揚げ春巻きに巻いて楽しみます。肉の臭みを抑え、風味を引き立てる効果があるので、色々な組み合わせを試してみてください。

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ベトナム料理の香草:五感を刺激する魅惑のハーブの世界

ベトナム料理の魅力の一つは、何と言っても新鮮な香草の多様さとその使い方。パクチーをはじめ、ミント、レモングラス、ディルなど、日本ではあまり馴染みのないハーブもたくさん使われます。これらの香草は単なる添え物ではなく、料理の味わいを深め、複雑な香りのハーモニーを生み出す重要な役割を担っています。この記事では、ベトナム料理における香草の使い方、その魅力、そして様々なハーブの個性を紐解き、五感を刺激する魅惑の世界へとご案内します。

ベトナムでは、香草は「rau thơm」(ザウ・トム)と呼ばれ、「香りの良い葉野菜」という意味です。まさにその名の通り、それぞれの香草は独特の香りと風味を持ち、料理に爽やかさ、スパイシーさ、清涼感など、様々なアクセントを加えます。そして、これらの香草は、ただ料理に添えられているだけではなく、積極的に「食べる」ものなのです。

最も一般的な食べ方は、手でちぎって料理に混ぜ込む方法です。フォーやブンなどの麺料理には、たっぷりの香草が添えられます。好きな香草を摘み、麺と一緒に頬張れば、スープの旨味と香草の香りが絶妙に絡み合い、至福のひとときを味わえます。パクチーの独特の風味、ミントの清涼感、ディルの繊細な香り…それぞれの個性がスープに溶け込み、奥深い味わいを生み出します。

生春巻きや揚げ春巻きにも、香草は欠かせません。ライスペーパーで巻く際には、レタスやビーフンと一緒にたっぷりの香草を包み込みます。シャキシャキとした食感と、ハーブの爽やかな香りが、具材の旨味を引き立てます。特に、ミントやシソなどの清涼感のある香草は、揚げ物の油っぽさを中和し、さっぱりとした後味にしてくれます。

また、香草は肉の臭みを抑える効果も期待できます。特に、魚介類を使った料理には、ディルやコリアンダーなどの香草がよく使われます。これらの香草は、魚介類特有の臭みを和らげ、風味をより一層引き立ててくれます。

ベトナム料理でよく使われる香草は、種類も豊富です。代表的なものとしては、パクチー、ミント、レモングラス、ディル、シソ、 kinh giới (キンゾイ)、 tía tô (ティートー)、 rau răm (ザウラム) などが挙げられます。キンゾイは独特のスパイシーな香り、ティートーは紫蘇に似た風味、ザウラムは強いクセのある香りが特徴で、それぞれがベトナム料理に独特の個性を加えています。

これらの香草を効果的に使うためには、いくつかのポイントがあります。まず、香草は鮮度が命です。鮮やかな緑色で、みずみずしいものを選びましょう。そして、食べる直前に手でちぎるのが基本です。包丁で切ると香りが飛んでしまうため、手でちぎることで、香りを最大限に楽しむことができます。また、様々な香草を組み合わせて使うことで、より複雑で奥深い風味を体験できます。色々な組み合わせを試して、自分好みの香りのハーモニーを見つけてみましょう。

ベトナム料理における香草は、単なる添え物ではなく、料理の主役級の存在です。その多様さと、奥深い香りの世界は、まさに五感を刺激する魅惑の体験。ぜひ、様々な香草を試してみて、ベトナム料理の真髄に触れてみてください。新鮮な香草の香りが、あなたをベトナムの食文化の奥深くに誘ってくれるでしょう。