マグロがよく取れる国はどこですか?

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インドネシアの漁獲量増加が著しく、日本は2位を維持するものの、アメリカは減少傾向。 フィリピン、メキシコといった新興国も漁獲量を伸ばしており、世界のマグロ漁業は勢力図の変化を見せている。 台湾やスペインなど伝統的な漁獲国も存在するが、各国で明暗が分かれている状況だ。

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獲れたて!マグロ漁獲量から見る世界の海と食卓の今

マグロといえば、寿司や刺身といった日本を代表する食文化に欠かせない高級食材。その美味しさを求めて、世界中の海でマグロ漁が行われています。しかし、近年、マグロの漁獲量をめぐる世界の勢力図に大きな変化が起きています。一体、今、最もマグロがよく獲れる国はどこなのでしょうか?そして、その背景には何があるのでしょうか?

従来、マグロの漁獲量といえば日本が圧倒的でしたが、近年、その状況は大きく変わりつつあります。漁獲量を急速に伸ばしているのが、インドネシアです。豊富な漁場に加え、漁業技術の向上、そして政府による積極的な支援策などが功を奏し、近年では日本を凌ぐ漁獲量を誇るようになりました。

日本は2位を維持していますが、漁獲量は減少傾向にあります。これは、資源保護のための漁獲規制や、漁業従事者の高齢化、後継者不足といった複合的な要因が影響していると考えられます。

さらに注目すべきは、フィリピンメキシコといった新興国の台頭です。これらの国々は、新たな漁場の開拓や漁業技術の導入に力を入れており、着実に漁獲量を伸ばしています。特に、メキシコは、太平洋クロマグロの養殖技術においても世界をリードしており、漁獲量と養殖の両面からマグロ市場での存在感を高めています。

一方で、アメリカは漁獲量が減少傾向にあります。これは、資源保護の観点から厳しい漁獲規制が設けられていることや、漁獲対象魚種の転換などが影響していると考えられます。

もちろん、台湾スペインなど、伝統的な漁獲国も存在感を示していますが、全体として、各国で明暗が分かれる状況です。例えば、スペインは、EUの漁獲規制の影響を受け、漁獲量が変動しています。台湾は、遠洋漁業に力を入れており、マグロの他にもカツオやサンマなど、幅広い魚種を漁獲しています。

このように、マグロの漁獲量をめぐる世界の勢力図は、資源保護、漁業技術、経済状況、そして各国の政策など、様々な要因が複雑に絡み合って変化しています。

私たちが普段口にしているマグロは、これらの変化の影響を大きく受けています。特定の国で漁獲量が減少すれば、その国のマグロの価格は高騰する可能性があります。また、漁獲方法によっては、資源の枯渇を招く恐れもあります。

私たちが美味しいマグロを未来の世代にも味わえるようにするためには、マグロの漁獲量の現状を知り、持続可能な漁業を支援していくことが重要です。例えば、MSC認証(海洋管理協議会)を取得しているマグロを選ぶ、漁獲方法に配慮した製品を選ぶなど、私たち一人ひとりができることはたくさんあります。

食卓に並ぶマグロを通じて、世界の海の現状を知り、持続可能な未来のためにできることを考えてみませんか?