意外な日本発祥の食べ物は？

え、これも日本発祥！？意外なルーツを持つ、食卓の定番たち

普段何気なく食べているあの料理、実は日本で誕生したって知っていましたか？カレーライスやラーメンのように、海外から来たものが日本独自の進化を遂げたのは有名ですが、もっと意外なルーツを持つ料理もたくさん存在するんです。今回は、驚きと発見に満ちた、日本発祥の美味しいものたちをご紹介します。

背伸びしない贅沢、肉じゃがの誕生秘話

家庭料理の定番、肉じゃが。ほっこりとした甘辛い味わいは、まさに日本の味ですよね。実はこれ、日露戦争で活躍した軍人、東郷平八郎がイギリス留学中に食べたビーフシチューを、帰国後に部下に再現させたのが始まりと言われています。当時の日本にはデミグラスソースといった材料が手に入らなかったため、醤油や砂糖を使って似たような味を再現しようとした結果、肉じゃがが誕生したのです。異国の料理を、手に入る材料と日本人の好みに合わせてアレンジする、まさに創意工夫の結晶と言えるでしょう。

西洋料理が大変身！すき焼きの進化

牛肉と野菜を甘辛いタレで煮込むすき焼き。こちらも、実は明治時代に生まれた料理です。開国後、牛肉を食べる習慣が広まりましたが、当初は匂いが苦手という人も多かったそうです。そこで、農具の鋤（すき）の上で牛肉を焼いて食べるという、豪快な調理法が考案されました。これがすき焼きのルーツと言われています。その後、牛肉を美味しく食べるための工夫が重ねられ、現在のすき焼きの形に進化していきました。海外から入ってきた食材を、日本の食文化に融合させることで、すき焼きは特別な日のご馳走として定着したのです。

もはや国民食！？コロッケの知られざる過去

サクサク衣とホクホクの中身がたまらないコロッケ。パン粉をつけて揚げるという調理法から、ヨーロッパ発祥の料理だと考えている人も多いかもしれません。しかし、実はこれも日本で生まれた料理なのです。フランス料理のクロケットをヒントに、明治時代に東京の洋食店で提供されたのが始まりとされています。当初は高級料理でしたが、じゃがいもをベースにした庶民的なコロッケが登場すると、瞬く間に全国に広まりました。今ではスーパーやコンビニで手軽に買える、国民食とも言える存在になったコロッケも、日本人の工夫とアレンジによって生まれた料理なのです。

日本の食文化の奥深さ

このように、一見すると海外発祥に見える料理でも、実は日本で独自の進化を遂げたものがたくさんあります。これらの料理は、海外の食文化を受け入れつつ、日本人の味覚や食習慣に合わせてアレンジするという、日本の食文化の奥深さを物語っています。次にこれらの料理を食べる時は、そのルーツに思いを馳せてみてはいかがでしょうか。きっと、いつもとは違う味わいを感じられるはずです。