ステージから見て左側を何といいますか?

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舞台に立つ演者から見て、左側は「上手(かみて)」と呼ばれます。これは客席から舞台を見た際の右側に相当します。舞台の左右を区別するための言葉で、反対側の右側は「下手(しもて)」と言います。

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舞台における左右の呼称

舞台に立つ演者から見た場合、客席に向かって左側を上手(かみて)と呼びます。これは、客席から舞台を見た場合の右側と対応します。

では、なぜ左側が上手と呼ばれるのでしょうか?これは、江戸時代の歌舞伎に由来しています。当時、舞台が神社の境内で行われており、神様が降り立つとされる方向がこの上手、つまり客席から見て左側でした。そのため、神聖な場所と考えられ、「上手」と名付けられたのです。

一方、客席に向かって右側を下手(しもて)と呼びます。こちらは、上手の反対であるため、神聖ではない場所を表すために名付けられました。

舞台の左右を区別するための呼称が生まれたのは、演者が舞台上での位置関係を明確にする必要があったからです。特に、歌舞伎などの舞踊劇では、わずかな動きの違いによって役柄や感情を表現するため、左右の認識が重要視されました。

上手と下手の役割

現代の舞台でも、上手と下手は重要な役割を果たしています。例えば、次のような使い分けがあります。

  • 上手:主役や重要な人物の登場が多い。
  • 下手:脇役や群衆の登場が多い。
  • 上手:重要な場面やクライマックスが多い。
  • 下手:日常的な場面や幕間が多い。

また、演出上、観客の視線をコントロールするために上手と下手を使い分けることもあります。例えば、上手から下手に向かって人物が移動することで、客席の視線をそちらに誘導することができます。

舞台における上手と下手は、単なる左右の区別ではなく、歴史や演出上の役割を担った、重要な呼称であるのです。