カビだらけの退去費用はいくらですか?

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退去時のカビによる修繕費用は、発生箇所によって大きく異なります。浴室やトイレのカビであれば、それぞれ5,000円~20,000円、5,000円~10,000円程度が相場です。キッチン周りや床材のカビの場合は、15,000円~25,000円、10,000円~25,000円程度が目安となります。

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退去時のカビ、費用を巡る攻防:知っておくべき知識と対策

退去時、思わぬトラブルの原因になりやすいのが「カビ」です。特に、結露しやすい梅雨時期や冬場は、カビの発生リスクが高まります。しかし、カビが発生したからといって、必ずしも高額な修繕費用を請求されるわけではありません。今回は、退去時のカビに関する費用について、様々な角度から考察し、トラブルを回避するための対策を解説します。

カビの発生原因と責任の所在

まず、カビの発生原因を明確にすることが重要です。大きく分けて、以下の2つのケースが考えられます。

  • 自然発生的なカビ: 経年劣化や建物の構造上の問題、あるいは換気不足など、住人の過失とは言い難い原因で発生したカビ。
  • 住人の過失によるカビ: 掃除不足、換気不足、水漏れの放置など、住人の管理不足が原因で発生したカビ。

一般的に、自然発生的なカビの修繕費用は、貸主(大家さん)が負担すべきとされています。一方、住人の過失によるカビの場合は、住人が修繕費用を負担する可能性が高くなります。

どこまでが「通常損耗」なのか?

カビの問題でよく議論されるのが「通常損耗」の範囲です。通常損耗とは、賃貸物件に住む上で通常発生する劣化のことで、原則として借主が負担する必要はありません。しかし、カビの発生状況によっては、通常損耗とはみなされず、借主の負担となることがあります。

例えば、浴室のパッキンに軽度のカビが発生している程度であれば、通常損耗と判断される可能性が高いでしょう。しかし、壁一面にカビが広がっていたり、構造部分までカビが浸食している場合は、借主の責任が問われる可能性があります。

費用の相場はあくまで目安

記事冒頭に記載されている費用の相場は、あくまで目安です。カビの発生箇所、範囲、程度、使用する薬剤の種類などによって、費用は大きく変動します。また、業者によっても料金設定が異なるため、複数の業者に見積もりを依頼することをおすすめします。

トラブルを回避するための対策

退去時のカビに関するトラブルを回避するためには、以下の点に注意しましょう。

  • 入居時の写真撮影: 入居時の状況を写真に残しておくことで、退去時に現状回復義務の範囲を明確にできます。特に、カビが発生しやすい箇所(浴室、キッチン、窓際など)は、念入りに撮影しておきましょう。
  • 定期的な換気と掃除: 日頃から換気を心がけ、水回りはこまめに掃除することで、カビの発生を抑制できます。
  • カビを発見したら早めに報告: カビを発見したら、放置せずに早めに貸主に報告しましょう。状況によっては、貸主が適切な処置を講じてくれる場合があります。
  • 退去時の立ち会い: 退去時には、必ず立ち会って、カビの状態や修繕費用の見積もりについて、貸主と十分に話し合いましょう。納得のいかない場合は、その場でサインせずに、専門機関に相談することも検討しましょう。

専門機関への相談も視野に

もし、貸主との間でカビの修繕費用に関する意見の相違が生じた場合は、国民生活センターや弁護士などの専門機関に相談することも有効です。専門家のアドバイスを受けることで、冷静な判断ができ、適切な解決策を見つけることができるでしょう。

カビは、放置すると健康被害にもつながる可能性があります。日頃から予防策を講じるとともに、万が一発生してしまった場合は、早めに適切な対応を心がけましょう。