固定資産税は住んでる家と住んでない家では違いますか？

住んでいなくても固定資産税はかかる？居住の有無と固定資産税の関係

固定資産税は、土地や家屋などの固定資産を所有している人に課税される税金です。多くの方が「住んでいる家」に対して支払っているイメージがあるかもしれませんが、実は居住の有無は固定資産税の課税対象となるか否かに直接的な影響はありません。

つまり、人が住んでいない空き家であっても、所有していれば固定資産税は課税されるということです。

固定資産税の仕組み：評価額が重要

固定資産税は、各市区町村が固定資産を評価し、その評価額を基に税額を決定します。評価額は、土地の形状、面積、場所、家屋の構造、築年数などを考慮して算出されます。

この評価額に、原則として固定資産税率（通常1.4%）をかけたものが固定資産税額となります。

居住の有無が間接的に影響するケース

「居住の有無は税額に直接影響しない」と述べましたが、間接的に影響を与えるケースもあります。

1. 住宅用地の特例：

土地の上に住宅が建っている場合、「住宅用地の特例」という税負担を軽減する特例が適用されます。この特例により、土地の固定資産税評価額が大幅に減額されることがあります。

• 小規模住宅用地（200平方メートル以下の部分）： 固定資産税評価額が6分の1に減額
• 一般住宅用地（200平方メートル超の部分）： 固定資産税評価額が3分の1に減額

つまり、居住用の住宅が建っている土地は、住宅用地の特例により固定資産税が安くなる可能性があります。しかし、空き家であっても、住宅として使用できる状態であれば、この特例が適用される場合があります。

2. 特定空き家の指定：

空き家対策特別措置法に基づき、特定空き家に指定されると、住宅用地の特例が適用されなくなる可能性があります。特定空き家とは、倒壊の危険性がある、衛生上有害である、景観を損なうなどの状態にある空き家のことです。

特定空き家に指定されると、固定資産税が大幅に上がる可能性があります。これは、住宅用地の特例が適用されなくなるため、土地の評価額が減額されなくなるためです。

3. 都市計画税：

固定資産税と合わせて課税される都市計画税も、同様に居住の有無が直接的な影響を与えるわけではありません。しかし、都市計画税にも住宅用地に対する軽減措置があります。

まとめ

固定資産税は、固定資産を所有しているという事実に基づいて課税される税金であり、居住の有無は直接的な課税の対象にはなりません。しかし、住宅用地の特例や特定空き家の指定など、居住の有無が間接的に税額に影響を与える場合があります。

空き家を所有している場合は、固定資産税の負担を軽減するために、適切な管理を行い、特定空き家に指定されないように注意することが重要です。また、住宅用地の特例が適用されているかどうか、市区町村に確認することをおすすめします。

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