新宿の小田急デパートはどうなるのか?

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新宿西口のランドマーク、小田急百貨店新宿店が2022年9月末に閉館しました。50年以上の歴史に幕を閉じ、坂倉準三設計によるモダニズム建築の本館は、小田急線と丸の内線駅ビルと一体となった独特の外観が特徴でした。その閉館は、新宿の街並みに大きな変化をもたらす出来事と言えるでしょう。

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新宿の顔、小田急百貨店跡地の未来図:新たなランドマーク誕生への期待と不安

新宿西口の顔として長年親しまれてきた小田急百貨店新宿店。2022年9月末、50年以上にわたる歴史に幕を閉じました。坂倉準三氏設計によるモダニズム建築の本館は、その独特の外観と、小田急線、JR線、丸ノ内線駅ビルと一体となった利便性で、多くの人々に愛されてきました。

その跡地利用については、小田急電鉄が2023年春にも着工し、2029年度完成予定の超高層ビルを建設することが発表されています。地上48階、地下4階建て、高さ約260メートルという計画は、新宿駅西口の再開発と連動し、新たなランドマークとなることが期待されています。

この再開発計画には、以下のような期待が寄せられています。

  • 国際的なビジネス拠点の創出: オフィスフロアには、国内外の大企業やスタートアップ企業などを誘致し、国際的なビジネス交流を促進する拠点となることが期待されます。
  • 文化・エンターテイメント施設の充実: 商業施設や文化施設、エンターテイメント施設などを導入することで、新宿の文化発信力を強化し、国内外からの観光客誘致に貢献することが期待されます。
  • 緑豊かな空間の創出: 屋上庭園や緑地帯を整備することで、ヒートアイランド現象の緩和や都市景観の向上に貢献することが期待されます。

しかし、一方で、以下のような不安の声も上がっています。

  • 景観の変化への懸念: 高層ビル建設による日照権や景観への影響を懸念する声が上がっています。特に、新宿中央公園からの眺望が大きく変わる可能性もあり、慎重な検討が必要とされています。
  • 地域との連携: 再開発によって街の雰囲気が大きく変わる可能性もあり、地域住民との連携を密にとりながら、街全体の調和を図ることが重要となります。
  • 交通渋滞の悪化: 新たなオフィスビルや商業施設の建設によって、交通量が増加し、新宿駅周辺の交通渋滞がさらに悪化する可能性があります。

小田急百貨店跡地の再開発は、新宿の未来を大きく左右する一大プロジェクトです。新たなランドマークの誕生を期待しつつも、地域住民の声を聞きながら、新宿の街全体の活性化に繋がるような開発が求められます。

また、跡地利用は、単にビルを建てるだけでなく、新宿の街の歴史や文化を継承していくことも重要です。小田急百貨店の思い出を語り継ぐとともに、新たな文化やコミュニティを創造していくことで、より魅力的な街へと進化していくことが期待されます。