日本で1番高い電鉄はどこですか？

日本一「高い」電鉄はどこ？運賃と標高、二つの視点から探る

「日本一高い電鉄」という言葉から、何を想像するでしょうか？多くの人がまず思い浮かべるのは、運賃の高さでしょう。しかし、電鉄の「高さ」は、物理的な標高からも捉えることができます。今回は、この二つの視点から「日本一高い電鉄」を探ってみましょう。

1. 運賃の高さ：北総鉄道の過去と現在

記事の冒頭にもあるように、かつて「日本一運賃が高い」と批判されていたのは、千葉県を走る北総鉄道でした。千葉ニュータウンと都心を結ぶ重要な路線でありながら、累積赤字は400億円に達し、その高額な運賃は沿線住民の大きな負担となっていました。

しかし、近年の経営努力と利用客の増加により、北総鉄道は2022年度に長年の赤字を解消しました。これは、建設債務などの課題を克服した素晴らしい事例として注目されています。運賃は依然として他の鉄道会社に比べて高い水準ではありますが、以前のような突出した高さではなくなりつつあります。

では、現在の「日本一運賃が高い」電鉄はどこなのでしょうか？一概に言うことは難しいですが、距離あたりの運賃を比較すると、第三セクター鉄道と呼ばれる地方の鉄道会社が上位に挙げられることが多いです。これらの鉄道会社は、運営費用を運賃収入で賄う必要があり、利用客が少ない路線では運賃設定を高めにせざるを得ない状況があります。

2. 標高の高さ：天空を走る鉄道たち

次に、物理的な標高の高さに注目してみましょう。日本は山がちな地形であり、鉄道も山間部を走ることが多くあります。標高が高い場所を走る鉄道は、絶景を楽しめる観光路線としても人気です。

例えば、JR小海線は「八ヶ岳高原線」の愛称で親しまれており、野辺山駅は標高1345.67mと、JR線の中で最も高い場所にある駅として知られています。また、箱根登山鉄道は急勾配を登りながら、箱根の雄大な自然を満喫できる路線として有名です。

これらの鉄道は、標高が高いだけでなく、車窓からの景色も素晴らしいことから、多くの観光客を惹きつけています。運賃だけでなく、旅の思い出という「価値」を提供することで、利用客を増やしていると言えるでしょう。

まとめ

「日本一高い電鉄」という問いに対する答えは一つではありません。運賃の高さで言えば、過去には北総鉄道がその代表でしたが、現在は状況が変化しています。標高の高さで言えば、JR小海線や箱根登山鉄道など、魅力的な路線が数多く存在します。

どちらの視点から見ても、日本の鉄道は多様な魅力に溢れています。次に鉄道を利用する際には、運賃だけでなく、車窓からの景色や路線の歴史にも目を向けてみてはいかがでしょうか。きっと、新たな発見があるはずです。