夫が海外赴任する場合の健康保険はどうなる？

夫の海外赴任、妻の健康保険はどうなる？知っておくべき重要ポイント

夫の海外赴任が決まったら、様々な準備が必要になりますが、忘れがちなのが健康保険の手続きです。特に帯同する妻の場合、赴任前と後で健康保険の加入状況が変わる可能性があるため、しっかりと確認しておく必要があります。

赴任前の健康保険はどうなる？

まず、夫が会社員の場合、海外赴任中は基本的に勤務先の健康保険に加入し続けることができます。これは、海外勤務も国内勤務と同様に業務の一環とみなされるためです。

問題は、妻の健康保険です。夫の扶養に入っている場合、海外に帯同することで扶養から外れるのか、継続できるのかが気になるポイントでしょう。

妻の健康保険、継続できる？加入し直す？

結論から言うと、ケースバイケースです。重要なのは、加入している健康保険組合（協会けんぽ、健康保険組合など）の規定を確認すること。以下に、一般的なパターンと注意点をまとめました。

• パターン1：夫の扶養を継続できる場合

  多くの健康保険組合では、海外に居住していても、夫からの経済的な援助を受けていることが証明できれば、扶養を継続できる場合があります。この場合、改めて加入手続きをする必要はありません。ただし、扶養の条件として、年収や生活費の基準などが定められている場合があるので、事前に確認しましょう。また、海外での収入がある場合は、その金額も考慮されることがあります。

• パターン2：夫の扶養から外れる場合

  健康保険組合によっては、海外居住を理由に扶養から外れる必要がある場合があります。この場合、以下のいずれかの選択肢を検討する必要があります。

  • 国民健康保険への加入： 海外転出の手続きを行うと、原則として日本の住民票がなくなるため、国民健康保険に加入する必要があります。ただし、海外での生活拠点が確定していない場合や、短期的な滞在の場合は、加入できないケースもあります。
  • 任意継続被保険者制度の利用： 会社を退職した場合、一定の条件を満たせば、退職後も健康保険に加入し続けることができる制度です。ただし、保険料は全額自己負担となり、保険料も高くなる傾向があります。
  • 海外旅行保険への加入： これは健康保険ではありませんが、海外での病気やケガに備えるための保険です。治療費が高額になる可能性があるので、万が一に備えて加入しておくと安心です。

• パターン3：現地の健康保険制度への加入

  赴任先の国によっては、外国人でも現地の健康保険制度に加入できる場合があります。加入条件や保険料などは国によって異なるため、事前に調べておく必要があります。

手続きのポイントと注意点

• 会社の担当部署に確認： 夫の会社には、海外赴任に関する手続きをサポートする部署があるはずです。まずは、その部署に健康保険の手続きについて確認しましょう。必要な書類や手続きの期限などを教えてもらうことができます。
• 健康保険組合に直接確認： 会社の担当部署だけでなく、加入している健康保険組合にも直接確認することをおすすめします。より詳細な情報を得ることができますし、疑問点や不安な点を解消することができます。
• 早めの準備： 健康保険の手続きには時間がかかる場合があります。赴任が決まったら、早めに準備を始めるようにしましょう。
• 必要な書類の準備： 健康保険の手続きには、様々な書類が必要になります。パスポート、住民票、所得証明書など、必要な書類を事前に確認し、準備しておきましょう。

海外生活における健康管理の重要性

海外での生活は、環境や食生活の変化などにより、体調を崩しやすくなることがあります。健康保険の手続きだけでなく、予防接種や健康診断なども忘れずに行い、健康管理に十分注意しましょう。

夫の海外赴任は、家族にとって大きな転換期です。健康保険の手続きは煩雑に感じるかもしれませんが、しっかりと準備しておくことで、安心して海外生活を送ることができます。焦らずに、一つずつ確認しながら進めていきましょう。