帯状疱疹は頭にできる場所はどこですか?

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帯状疱疹が頭に出る場合、顔面では片側の額に現れることが多いです(三叉神経の支配領域)。特に鼻の背や先に水疱が見られる場合は、眼の合併症のリスクが高いため、必ず眼科を受診してください。

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帯状疱疹は頭にできる場所はどこですか? 頭部帯状疱疹の症状と注意点

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる皮膚の病気です。子供の頃に水ぼうそうにかかった後、ウイルスは神経節に潜伏し、免疫力が低下した際に再活性化して帯状疱疹を発症します。体幹にできることが多い帯状疱疹ですが、頭部にも発症することがあり、その場合は特有の症状や合併症のリスクに注意が必要です。

頭部に帯状疱疹ができる場合、最も多いのは顔面、特に額です。これは三叉神経と呼ばれる顔面の感覚を司る神経の支配領域にウイルスが潜伏しているためです。片側の額にピリピリとした痛みや違和感を感じた後、赤い発疹が現れ、水ぶくれへと変化していきます。痛みはズキズキ、チクチクとした神経痛のような激しい痛みであることが多く、発疹が治まった後も痛みが続く「帯状疱疹後神経痛」に移行する可能性があります。

特に注意が必要なのは、鼻の背や先端に水疱が現れた場合です。これは、ウイルスが眼の神経にも影響を及ぼしている可能性が高く、角膜炎やぶどう膜炎などの深刻な眼の合併症を引き起こすリスクがあります。視力低下や失明に至るケースも報告されているため、鼻に帯状疱疹の症状が出た場合は、速やかに眼科を受診することが重要です。

また、耳の周囲や頭皮にも帯状疱疹ができることがあります。耳にできた場合は、顔面神経麻痺を引き起こし、顔の片側が麻痺したり、味覚異常が現れたりする可能性があります。頭皮にできた場合は、発疹に加えて激しい頭痛を伴うこともあります。

頭部帯状疱疹は、見た目にも分かりやすく、痛みも強いため、比較的早期に発見されることが多いです。しかし、初期症状が他の病気と似ている場合もあり、診断が遅れることもあります。例えば、額の帯状疱疹は片頭痛と間違われることがあり、耳の帯状疱疹は突発性難聴と間違われることもあります。そのため、少しでも違和感を感じたら、自己判断せずに皮膚科や耳鼻咽喉科を受診することが大切です。

早期に適切な治療を開始することで、症状の悪化や合併症のリスクを軽減することができます。抗ウイルス薬の内服が主な治療法で、痛みを抑えるための鎮痛薬も併用されます。また、皮膚の症状を和らげるための塗り薬も処方されることがあります。

帯状疱疹は、加齢やストレス、過労などによって免疫力が低下した時に発症しやすくなります。日頃からバランスの良い食事、十分な睡眠、適度な運動を心がけ、免疫力を高めることが重要です。また、50歳以上の方には帯状疱疹ワクチン接種が推奨されています。ワクチン接種によって帯状疱疹の発症リスクを減らし、発症した場合でも症状を軽くすることができます。

最後に、帯状疱疹は人から人へ感染する可能性があります。水疱からウイルスが排出されるため、水疱に触れた手で他の部位を触ったり、他の人に触れたりしないように注意が必要です。特に、水ぼうそうにかかったことのない乳幼児や免疫力が低下している人は感染しやすいので、注意が必要です。 少しでも疑わしい症状が現れたら、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けましょう。