頻脈が続くとどうなる?
持続する頻脈は、心臓のポンプ機能を低下させ、胸痛や動悸、吐き気、冷汗、めまいなどを引き起こします。 重症化すると、血液循環不全から意識喪失、最悪の場合、心停止に至る危険性があります。早期の受診が不可欠です。
頻脈が続くと体に何が起こるのか? ~放置するリスクと早期受診の重要性~
心臓は、生命維持に不可欠な血液を全身に送り出すポンプの役割を担っています。その心臓が、何らかの原因で通常よりも速く鼓動する状態を頻脈といいます。一時的な頻脈は、運動後や興奮時など生理的な反応として起こることもありますが、頻脈が持続する場合、それは身体からの危険信号かもしれません。
頻脈が続くと、心臓に様々な負担がかかります。まず、心臓は通常のリズムで血液を送り出すことが難しくなり、十分な血液が全身に供給されなくなります。これにより、脳や筋肉などの臓器は酸素不足に陥り、様々な症状が現れます。
具体的にどのような症状が現れるのでしょうか?
- 動悸・胸の圧迫感: 頻脈によって心臓が強く、速く拍動するため、自覚症状として動悸を感じたり、胸が圧迫されるような感覚を覚えたりすることがあります。
- 息切れ・めまい: 酸素不足により、息切れやめまいといった症状が現れます。特に、立ち上がった時や運動時に症状が悪化することがあります。
- 吐き気・冷や汗: 自律神経系の乱れにより、吐き気や冷や汗といった症状を伴うこともあります。
- 疲労感・倦怠感: 全身への血液供給が不十分になることで、慢性的な疲労感や倦怠感を覚えやすくなります。
- 胸痛: 心臓に十分な酸素が供給されない場合、狭心症のような胸痛を引き起こすことがあります。
- 意識消失: 最も重篤な症状として、脳への血液供給が完全に途絶えることで意識を失うことがあります。
これらの症状は、頻脈の種類や持続時間、基礎疾患の有無などによって個人差があります。しかし、いずれの症状も放置すれば、徐々に悪化し、日常生活に支障をきたす可能性があります。
放置するとどうなるのか?より深刻なリスク
頻脈が長期にわたって続くと、心臓への負担はさらに増大し、以下のような深刻なリスクを引き起こす可能性があります。
- 心不全: 心臓が疲弊し、ポンプ機能が著しく低下することで、心不全を引き起こす可能性があります。心不全は、呼吸困難やむくみなどの症状を引き起こし、生活の質を著しく低下させます。
- 脳梗塞・血栓症: 不整脈の種類によっては、心臓内で血栓ができやすくなり、それが血流に乗って脳に運ばれ、脳梗塞を引き起こす可能性があります。また、他の臓器で血栓症を引き起こす可能性もあります。
- 心停止: 最悪の場合、頻脈が原因で心臓が完全に停止し、突然死に至る危険性があります。
早期受診の重要性
上記のようなリスクを回避するためには、頻脈が続く場合は、自己判断せずに、早期に医療機関を受診することが非常に重要です。
受診するべき症状の目安:
- 動悸が頻繁に起こる、または持続時間が長い
- 動悸とともに、息切れ、胸痛、めまいなどの症状を伴う
- 安静時でも脈が異常に速い(通常、安静時の脈拍は60~100回/分程度)
- 過去に心臓病と診断されたことがある
医療機関では、心電図検査や血液検査などを行い、頻脈の原因を特定します。原因に応じて、薬物療法やカテーテルアブレーションなどの治療が行われます。
まとめ
頻脈は、放置すると生命に関わる深刻な事態を引き起こす可能性があります。早期発見・早期治療が、健康な生活を取り戻すための鍵となります。少しでも気になる症状があれば、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。
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