17歳は小児科か内科か？

17歳、診療科の選択に迷ったら？ 内科か小児科か、その境界線を紐解く

17歳。それは、子供から大人への移行期であり、心身ともに大きく変化する時期です。体調を崩した際、「内科に行くべきか、それとも小児科か…」と迷う方も少なくないでしょう。一般的には内科を受診することが推奨されますが、一概にそうとは言い切れない複雑な事情も存在します。この記事では、17歳の診療科選びについて、具体的な事例を交えながら深く掘り下げていきます。

まず、年齢という観点から見てみましょう。多くの場合、小児科は乳幼児から小学生までを対象とし、中学生以降は内科が推奨されます。これは、子供と大人では体の構造や機能、かかりやすい病気が異なるためです。小児科医は、成長過程にある子供特有の病気や発達の問題に精通しており、内科医は、成人病や生活習慣病など、より広範囲な疾患に対応できます。17歳は、多くの場合、高校生であり、成人へと近づいているため、内科を受診するのが自然な流れと言えるでしょう。

しかし、ここで考慮すべきは「個人の発達状況」です。例えば、思春期の発達が遅れていたり、慢性的な疾患を小児科で長年治療を受けていたりする場合は、小児科医の継続的な診察が必要となるケースも考えられます。幼い頃から同じ小児科医に診てもらっている場合、その医師は患者の病歴や体質を熟知しており、より適切なアドバイスや治療を提供できる可能性があります。また、精神的な問題を抱えている場合、慣れ親しんだ小児科医の方が安心して相談できるという側面もあるでしょう。

さらに、「症状」も重要な判断基準となります。高熱や咳、腹痛など、一般的な症状であれば内科で問題ありませんが、特定の症状や疾患によっては、専門性の高い診療科を受診する必要があります。例えば、アレルギー症状が強い場合はアレルギー科、皮膚のトラブルであれば皮膚科、精神的な悩みであれば心療内科など、症状に合わせて適切な診療科を選ぶことが重要です。

では、実際にどのような場合に小児科を受診するべきなのでしょうか？ 具体的な例をいくつか挙げてみましょう。

• 幼少期から特定の疾患で小児科に通院しており、継続的な治療が必要な場合: 例えば、喘息やアトピー性皮膚炎などの慢性疾患を小児科で長年治療を受けている場合、自己判断で内科に切り替えるのではなく、まずは小児科医に相談することをお勧めします。
• 精神的な問題を抱えており、慣れ親しんだ小児科医に相談したい場合: 思春期は、精神的に不安定になりやすい時期です。信頼できる小児科医がいれば、安心して相談できるでしょう。
• 発達に関する不安がある場合: 発達の遅れや学習障害など、発達に関する不安がある場合は、小児科医に相談することで、専門機関への紹介や適切なアドバイスを受けることができます。

最終的な判断は、医師との相談によって行うことが最も重要です。もし迷ったら、まずはかかりつけの小児科医や内科医に相談し、症状や状況を詳しく説明した上で、適切な診療科を判断してもらいましょう。

17歳という年齢は、大人への階段を上る大切な時期です。自身の体調や健康状態に関心を持ち、適切な医療機関を受診することで、健やかな成長をサポートしていきましょう。