夜に発熱が繰り返される大人は何科を受診すればよいですか？

夜間に繰り返し発熱する大人、一体何が原因なのでしょうか？そして、どの科を受診するのが適切なのでしょうか？ この問題は、多くの方を不安に陥れる深刻なものです。 単に「夜間発熱」と言っても、その原因は多岐に渡り、症状や経過によっても適切な診療科が異なります。 インターネットの情報に惑わされることなく、正確な情報に基づいた判断をするために、詳しく解説していきます。

まず、夜間発熱が繰り返される原因として考えられるものをいくつか挙げましょう。 最も一般的なのは、感染症です。風邪やインフルエンザといったウイルス感染症はもちろん、肺炎、扁桃炎、気管支炎、尿路感染症、胃腸炎など、様々な感染症が夜間に発熱を悪化させる場合があります。 これは、体力が低下する夜間に免疫システムが一時的に弱まり、炎症反応が強く現れるためと考えられています。

また、感染症以外では、自己免疫疾患も可能性の一つとして挙げられます。 関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの自己免疫疾患では、発熱が繰り返し起こることがあります。 これらの疾患は、免疫システムが自身の体組織を攻撃してしまう病気であり、慢性的な炎症を引き起こします。 夜間発熱は、この慢性炎症の症状の一つとして現れる可能性があります。

さらに、悪性腫瘍も考慮しなければなりません。 がん細胞の増殖や炎症反応によって、発熱が引き起こされる場合があります。 特に、血液のがんでは発熱が顕著に現れることが多く、注意が必要です。

その他、薬剤性発熱、膠原病、甲状腺機能亢進症など、様々な疾患が夜間発熱を引き起こす可能性があります。 これらの疾患は、それぞれ異なる症状を伴うため、正確な診断には、医師による詳細な問診と検査が不可欠です。

では、どの科を受診すれば良いのでしょうか？ 結論から言えば、まずは内科を受診することが最も適切です。 内科医は、様々な疾患に関する知識を持ち、問診や身体診察、血液検査などの基本的な検査を行うことができます。 発熱の原因を特定するために必要な検査を判断し、必要であれば専門医への紹介状を書いてくれます。

症状が重篤な場合、例えば、強い倦怠感、呼吸困難、意識障害などを伴う場合は、救急外来を受診するべきです。 時間を無駄にすることなく、迅速な対応が必要となります。

耳鼻咽喉科は、扁桃炎や中耳炎など、耳鼻咽喉系の感染症に特化した診療科です。 夜間発熱の原因がこれらの疾患である可能性がある場合は、内科医の指示に従い、耳鼻咽喉科を受診することもあります。 しかし、まずは内科を受診し、総合的な診断を受けてから、他の専門科への紹介を受けるのが一般的です。

最後に、重要なのは自己判断で薬を服用したり、放置したりしないことです。 夜間発熱が繰り返される場合は、必ず医療機関を受診し、医師の診断と治療を受けてください。 早期診断と適切な治療によって、重症化を防ぎ、健康を回復させることができるのです。 インターネットの情報はあくまで参考程度に留め、専門家の意見を仰ぐことが最善の方法です。