結婚式の当日ドタキャンをしたら、ご祝儀はいくら包めば？

結婚式当日、どうしても出席できなくなってしまった。そんな事態に直面した時、頭を悩ませるのがご祝儀の金額です。既に招待状を受け取り、準備もしていたであろう新郎新婦への配慮、そして自分自身の責任感。複雑な思いが交錯するでしょう。 当日ドタキャンという、最も配慮に欠けた状況下において、一体いくら包むべきなのでしょうか？ 結論から言うと、本来お渡しする予定だった金額の全額を包むべきです。これは、マナーとして、そして何より誠意を示すためです。

５万円、１０万円、あるいはそれ以上の金額を予定していたとしても、その全額をご祝儀として包むことが、最低限の責任と言えるでしょう。 なぜ全額なのか？ それは、当日キャンセルによって新郎新婦が被る損失を考慮する必要があるからです。

まず、料理代が挙げられます。結婚式場との契約内容にもよりますが、当日キャンセルであっても、料理代金はほぼ全額請求されるケースがほとんどです。 特に、参加人数に合わせて準備された料理は、キャンセル後に他のゲストに振る舞うことは難しく、廃棄処分となる可能性が高いです。これは、新郎新婦にとって、大きな経済的負担となります。

次に、引き出物です。こちらも、当日キャンセルであれば、準備された引き出物は、ほとんどの場合、新郎新婦が負担することになります。 高価な引き出物を選んでいた場合、その損失は相当な額になるでしょう。

さらに、席次表などの印刷物や、会場装飾の一部など、ゲスト一人ひとりに合わせた準備には多大な労力が費やされています。 当日キャンセルは、そうした準備や費用を全て無駄にしてしまう結果となります。

そして何より重要なのは、新郎新婦の精神的な負担です。 楽しみにしていたゲストの欠席は、結婚式当日の雰囲気を大きく損なう可能性があります。 特に親しい友人や親族であれば、そのショックは計り知れません。 全額のご祝儀は、金銭的な償いだけでなく、その行為を通じて「あなたの欠席を深く反省し、心から申し訳なく思っている」という誠意を伝えるものです。

もちろん、やむを得ない事情による当日キャンセルであれば、新郎新婦への説明は極めて重要です。 事前に連絡を取り、状況を丁寧に説明し、心からの謝罪を伝えることが不可欠です。 可能であれば、後日改めて訪問し、直接謝罪することを検討するのも良いでしょう。 誠実な対応をすることで、多少の誤解は解けるかもしれません。

金額以上に大切なのは、誠意ある行動です。 当日ドタキャンという事態を防ぐために、万が一の事態に備えて、早めの準備と連絡体制を普段から整えておくことも大切です。 しかし、もしも当日ドタキャンという事態になってしまった場合、全額のご祝儀を包むとともに、真摯な謝罪と、二度とこのようなことが無いようにするための反省を忘れずに、今後の行動に活かしていくべきでしょう。 これは、人間関係を良好に保つ上で、非常に重要な点と言えるでしょう。