結婚式の挨拶回りの順番は？

結婚式の披露宴、華やかな祝宴の幕が下りる頃、新郎新婦を代表してゲストの皆様へ感謝の言葉を述べる挨拶回りは、その成功を左右する重要なイベントの一つです。 しかし、多くの新郎新婦や、その担当者にとって、この挨拶回りの順番は、意外と頭を悩ませる問題です。マナーを守りつつ、スムーズに、そして何よりゲストの皆様に気持ちよくお別れの挨拶を済ませるには、どうすれば良いのでしょうか？ 本稿では、この挨拶回りの順番を、様々なケースを想定しながら詳しく解説します。

まず大前提として、挨拶回りは「感謝の気持ち」を表す場であることを忘れてはいけません。形式張った流れに囚われ過ぎず、笑顔と真心こもった言葉で、一人ひとりのゲストと温かい交流を持つことが最も大切です。順番はあくまでもスムーズな進行を目的としたガイドラインであり、絶対的なルールではありません。

一般的な順番としては、以下の通りです。

1. 上座から順に回る: 披露宴会場のレイアウトにもよりますが、多くの場合、高砂席に近い、最も格式の高い席（上座）から挨拶を始めます。これは、ゲストへの敬意を表すためです。上座は通常、新郎新婦の両親や、年齢の高い親族、会社の役員など、目上の方々が着席しています。

2. 新郎新婦側のゲスト（親族を除く）： 上座から始め、新郎側の友人、職場関係者など、新郎側のゲストのテーブルを順番に回ります。 この際、席次表を事前に確認し、ゲストの名前や関係性を把握しておくと、より自然な会話ができます。 「○○さん、本日はありがとうございました！」など、名前を呼んで感謝の言葉を伝えるのが丁寧です。

3. 新婦側のゲスト（親族を除く）： 新郎側のゲストへの挨拶が終わったら、同様に新婦側の友人、職場関係者などのテーブルを回ります。 新郎側と同様に、事前に席次表を確認し、ゲストに合わせた言葉を選ぶことが大切です。 同じような挨拶を繰り返すのではなく、それぞれに合わせた言葉を選ぶことで、ゲストへの感謝の気持ちもより深く伝わります。

4. 両家の親族: 最後に、両家の親族のテーブルを回ります。 親族への挨拶は、特に丁寧な言葉遣いを心がけましょう。 親族の方々には、披露宴全体の感想や、今後の家族としての抱負などを含めた、より個人的な感謝を伝えることもできます。

特殊なケースへの対応:

• 非常に多くのゲストの場合: 全テーブルを回る時間が不足する場合は、事前に新郎新婦、もしくは担当者と相談し、優先順位を決定する必要があります。例えば、親族や目上の方を優先的に回ることが考えられます。
• ゲスト同士のトラブル: 挨拶回り中に、ゲスト同士のトラブルが発生した場合は、冷静に状況を把握し、適切に対応する必要があります。 必要であれば、会場スタッフの協力を得ることも重要です。
• 時間制限: 披露宴の終了時間が迫っている場合は、残りのテーブルへの挨拶を簡潔に済ませる必要があります。 この場合は、全体への感謝の言葉を述べ、個別への挨拶は後日改めて行う旨を伝えるのも一つの方法です。

挨拶回りは、披露宴全体の締めくくりとなる重要な時間です。 事前の準備と、担当者との綿密な打ち合わせによって、スムーズで心温まる挨拶回りを成功させましょう。 そして何より、感謝の気持ちを表すことを第一に、ゲストの皆様と素敵な時間を共有してください。 完璧な順番よりも、ゲストへの感謝の気持ちが伝わる挨拶回りが、最高の思い出となるはずです。