結婚祝いにあげない方がいいものは？

結婚は人生の大きな転換期であり、お祝いの品選びは、新生活への祝福と、お二人の門出への想いを込める大切な行為です。しかし、せっかくの気持ちも、贈り物選びを間違えると、相手を不快にさせてしまう可能性も。そこで、結婚祝いに贈ってはいけない、もしくは贈るべきではないものの種類と、その理由について詳しく見ていきましょう。単に「縁起が悪い」というだけでなく、その背景や、より良い代替案についても触れていきます。

まず、広く知られている「縁起が悪い」とされる品物としては、刃物類（包丁、ハサミ、ナイフなど）が挙げられます。「縁を切る」という連想から、結婚という新たな門出にふさわしくないとして避けられています。同様に、火を使うもの（ライター、火鉢など）も、火事が連想されるため、好ましくないでしょう。これらのアイテムは、たとえ高価で実用的なものであっても、結婚祝いとしては避け、他の贈り物を選ぶ方が賢明です。

次に、消え物（食品、飲料、消耗品など）も注意が必要です。いくら高級なものでも、すぐに消費されてしまうものは、祝いの品としては少し物足りない印象を与えてしまう可能性があります。もちろん、新生活に必要な調味料セットや、嗜好品を好むカップルであれば問題ない場合もありますが、一般的な結婚祝いの場では、より長く使える、思い出に残る品を選ぶことをおすすめします。特に、個包装のお菓子や、すぐに消費されてしまうようなギフトセットは、感謝の気持ちが伝わりにくい可能性があります。

また、ペアのアイテムは、偶数であることから「ペア」という概念が重要になります。ペアのグラスやタオルなどは一見すると喜ばれそうですが、数が偶数であることは、別れや不幸を連想させるという考え方もあります。必ずしも避けるべきとは言い切れませんが、もしペアのアイテムを贈る場合は、奇数で組み合わせる、もしくは単品で贈るなど、工夫が必要かもしれません。

さらに、ハンカチや櫛といったアイテムも、状況によっては避けたいものです。ハンカチは「ハンカチーフ」という言葉から「別れ」を連想させる、櫛は「別れ櫛」という言葉があることから、結婚祝いとしては避けるべきという考え方が一部に存在します。これらは、古くから伝わる言い伝えに基づくものであり、必ずしもすべての人が気にしているとは限りませんが、贈る際には注意が必要です。

そして、忘れてならないのが、相手の好みやライフスタイルを考慮することです。高価なブランド品でも、相手の趣味嗜好に合わなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。贈る前に、さりげなく相手の好みをリサーチし、本当に喜ばれる品を選ぶことが大切です。例えば、旅行好きなカップルには旅行券や旅行関連グッズ、アウトドア好きなカップルにはキャンプ用品など、二人の趣味や生活スタイルに合わせた贈り物を選びましょう。

最後に、結婚祝いは「気持ち」が大切です。高価なものでなくても、心を込めて選んだプレゼントは、必ず新郎新婦の心に届きます。上記の点を踏まえ、縁起を担ぎながらも、新生活を始めるお二人にとって本当に喜ばれる、実用的で、そして思い出に残る贈り物を選びましょう。 大切なのは、お二人の幸せを心から願う気持ちです。その想いが、最高の結婚祝いとなるのです。