結納返しはどうやって渡すの?

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結納返しは、金封に入ったお金を白木台または黒塗のお盆にのせ、男性側に丁寧に渡します。 袱紗を使うと格式が高まります。持ち運びには風呂敷が便利です。 品格を保つため、運び方や渡し方に配慮することで、誠意が伝わるでしょう。 忘れずに、事前に準備しておきましょう。

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結納返し、心を込めて渡すための心得

結納返し。それは、結婚に向けた大切な儀式の一つであり、両家の結びつきをより一層強固にするための大切なステップです。ただ品物を返すだけでなく、感謝の気持ちとこれから共に歩んでいく決意を込めて、丁寧に渡したいものです。今回は、結納返しをどのように渡せば良いのか、具体的な方法と、そこに込められた意味合いについて詳しく見ていきましょう。

まず、結納返しの品物ですが、一般的には婚約指輪のお返しや、時計、スーツ、バッグなどの記念品、そして金封に入ったお金が選ばれます。これらの品物は、白木台または黒塗りの盆に丁寧に並べ、袱紗をかけて渡すのが正式な方法です。白木台は清浄さを、黒塗りは格式の高さを象徴し、袱紗は慶事に用いられることから、結納返しにふさわしい格調高い雰囲気を演出します。

金封は、紅白の蝶結びの水引が印刷されたものが一般的です。表書きは「結納返し」とし、下段には自分の名前をフルネームで書き入れます。金額については地域や家によって慣習が異なるため、事前に両家でよく話し合っておくことが大切です。

品物を準備したら、いよいよ渡し方です。男性側が自宅に訪ねてきた場合、玄関先ではなく、座敷やリビングなど、落ち着いて話ができる場所に案内します。そして、正座をして、丁寧に頭を下げながら、品物を差し出します。「本日はお越しいただきありがとうございます」「これより結納返しをさせていただきます」「今後ともどうぞよろしくお願いいたします」といった言葉と共に、真心を込めて渡しましょう。

この際、袱紗の使い方にも気を配りましょう。袱紗は、品物を覆うだけでなく、相手への敬意を表すための大切な道具です。両手で丁寧に広げ、品物を包み、相手の方へ差し出す際にも、袱紗から品物を取り出すのではなく、袱紗ごと手渡すのがマナーです。

持ち運びについては、風呂敷を使うのがおすすめです。風呂敷は、品物を大切に包み、持ち運びやすくするだけでなく、日本の伝統的な美意識を感じさせるアイテムでもあります。風呂敷の色や柄にもこだわり、慶事にふさわしい華やかなものを選ぶと良いでしょう。

また、結納返しを渡す際には、服装にも気をつけましょう。派手すぎる服装は避け、清楚で上品な装いを心がけます。ワンピースやスーツなどが適しており、和装の場合は訪問着がおすすめです。髪型やメイクも控えめにし、清潔感のある印象を与えましょう。

さらに、結納返しの品物と一緒に、手紙を添えるのもおすすめです。手紙には、感謝の気持ちや結婚への決意、そしてこれからの未来への希望などを綴ります。手書きの温もりは、言葉以上の想いを伝えることができるでしょう。

結納返しは、単なる形式的な儀式ではなく、両家の絆を深め、これから始まる新しい人生への第一歩となる大切な機会です。品物の準備から渡し方、そして言葉遣いまで、細部にまで気を配り、誠意を込めて行うことで、より一層感動的で思い出深いものとなるでしょう。事前の準備を怠らず、心を込めて結納返しを行い、幸せな結婚への道を歩み始めてください。