「ござりんす」とはどういう意味ですか?

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「ござりんす」は古風な尊敬語で、「いらっしゃる」「おいでになる」という意味です。主に「行く」「いる」の尊敬表現として使われ、「ござる」に丁寧の「んす」が付いた形です。現代ではほとんど使われませんが、時代劇などで耳にすることがあります。

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ござりんす:古風な敬語で「いらっしゃる」を意味する

「ござりんす」という言い回しは、古風な尊敬語であり、主に「行く」や「いる」といった動詞の尊敬表現として用いられました。具体的には、「いらっしゃる」「おいでになる」という意味を持ちます。

この言葉は、「ござる」という尊敬語に、丁寧語の接尾語「んす」がついた形です。「ござる」は室町時代から使われ始めた尊敬語で、主に武家階級の間で使われていました。その後、江戸時代中期になると、より丁寧な言い方として「ござりんす」が普及しました。

「ござりんす」が用いられるのは、主に目上の人や客人に対してです。例えば、「お殿様、おござりんすか?」(お殿様は、いらっしゃいますか?)、または「お友達がござりんすよ」(お友達が来ていますよ)のように使われます。

しかし、現代では「ござりんす」はほとんど使われなくなりました。代わりに、「いらっしゃいます」「おいでになります」などの、より一般的な尊敬語が用いられています。ただし、時代劇や歴史小説などでは、「ござりんす」が当時の言葉遣いを再現するために使われることがあります。

「ござりんす」は、かつて広く使われていた敬語であり、日本の敬語体系の歴史を物語る言葉です。現在では過去のものとなってしまいましたが、その昔、目上の人や客人に対して敬意を表す際に用いられた言葉であったことを覚えておくのは興味深いことでしょう。