中国で「多謝」と言ったらどういう意味ですか?

0 ビュー

中国語の「多谢(duō xiè)」は、日本語の「どうもありがとう」や「ありがとう」に近い表現です。「多」は「多い」という意味を持ち、「多谢」全体で感謝の気持ちを軽く伝えたい時に使われます。友人や知人に対して気軽に使える便利な言葉です。

コメント 0 好き

「多謝」は中国語?広東語? – そのニュアンスと使い方、文化的背景

中国語を勉強していると、感謝の言葉として「多謝(duō xiè)」という言葉を見かけることがあります。しかし、標準中国語(普通語/北京語)を学んでいる人にとっては、少し違和感があるかもしれません。なぜなら、標準中国語で一般的な感謝の言葉は「谢谢(xiè xiè)」だからです。

実は、「多謝」は主に広東語で使われる感謝の表現なのです。広東語は、香港や広東省を中心に話されている言語で、標準中国語とは発音や語彙が異なります。「多謝」は、広東語圏の人々が日常的に使う、非常にポピュラーな感謝の言葉です。

では、広東語の「多謝」と標準中国語の「谢谢」には、どのようなニュアンスの違いがあるのでしょうか?

一般的に、「多謝」は「谢谢」よりも、気持ちのこもった感謝を表すと言われています。「谢谢」は、何かをしてもらった時に、比較的気軽に「ありがとう」と言うようなニュアンスです。例えば、ドアを開けてもらった時、道を教えてもらった時、お店で商品を受け取った時など、日常的な場面で広く使われます。

一方、「多謝」は、より深い感謝の気持ちを表したい時に使われます。例えば、親切な助けを受けた時、プレゼントをもらった時、誰かに労力をかけてもらった時など、相手の行為に深く感謝している気持ちを伝えたい場合に適しています。

ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、状況や地域、個人の感覚によっても使い分けは異なります。例えば、香港では「谢谢」も使われますが、多くの場合、よりフォーマルな場面や、相手に敬意を払いたい場合に用いられる傾向があります。

また、広東語圏以外の人々が「多謝」を使う場合は、相手が広東語を理解しているか、あるいはユーモアとして使う場合に限られるでしょう。標準中国語を話す相手に「多謝」と言うと、少し違和感を与えてしまう可能性があります。

このように、「多謝」という言葉一つにも、言語的な背景や文化的なニュアンスが込められています。中国語を学ぶ際には、単に言葉の意味を覚えるだけでなく、その言葉が使われる地域や文化的な背景も理解することで、より深く中国語を理解し、円滑なコミュニケーションを図ることができるでしょう。

さらに、広東語を学ぶことで、香港映画や広東ポップ(Canto-pop)など、広東語圏の文化をより深く楽しむこともできます。興味のある方は、広東語学習に挑戦してみてはいかがでしょうか。

まとめると、「多謝」は広東語で使われる感謝の言葉であり、「谢谢」よりも気持ちのこもった感謝を表す傾向があります。ただし、状況や地域によって使い分けは異なるため、相手の言語や文化を理解した上で適切に使い分けることが重要です。