英語のDealとdeal withの違いは何ですか?

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「deal」は分配・配る意味です。一方、「deal with」は名詞と共に使い、「~に対応する」「~を処理する」という意味になります。両者は異なる意味と用法を持つので注意が必要です。

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英語のDealとDeal with:似て非なる兄弟分

英語学習者にとって、”deal” と “deal with” は一見似ているようで、実は全く異なる意味と用法を持つ厄介な単語です。日本語で「対処する」という一つの言葉で済ませてしまう場面でも、英語では使い分けが必要になります。この記事では、この二つの単語の違いを詳しく解説し、具体的な例文と共に、それぞれのニュアンスを掴んでいただくことを目指します。

まず “deal” について見てみましょう。”deal” は名詞として「取引」「分配」を意味し、動詞としては「分配する」「配る」という意味を持ちます。トランプゲームでカードを配る際にも “deal the cards” と表現します。ビジネスの文脈では、「契約」や「取引」を指すことが多く、”a good deal”(良い取引), “a great deal of…”(たくさんの…)といった表現でよく使われます。

例えば、

  • We made a deal with the supplier. (私たちは供給業者と取引をした)
  • The company offers a great deal of support to its employees. (その会社は従業員に多くのサポートを提供している)
  • It’s your turn to deal the cards. (カードを配るのはあなたの番です)

のように使われます。これらの例文からも分かるように、”deal” は何かを分配したり、取引をしたりすることを意味し、対象物に直接働きかけるニュアンスが強いと言えるでしょう。

一方、”deal with” は「~に対処する」「~を処理する」「~を扱う」という意味を持つ句動詞です。重要なのは、”deal with” は必ず名詞と共に使われ、その名詞が対処・処理の対象となる点です。つまり、問題や課題、人、状況など、何か具体的な対象があって初めて “deal with” が使えます。

例えば、

  • I have to deal with a lot of customer complaints. (私は多くの顧客からの苦情に対応しなければならない)
  • How do you deal with stress? (あなたはストレスにどのように対処しますか?)
  • We need to deal with this issue immediately. (私たちはすぐにこの問題に対処する必要がある)
  • She’s good at dealing with difficult clients. (彼女は難しい顧客への対応が得意だ)

これらの例文を見ると、”deal with” は問題解決や対応といった、より能動的な行動を表していることが分かります。単に何かを「扱う」という意味だけでなく、困難な状況や人に対してどのように対応するか、というニュアンスが含まれていると言えるでしょう。

“deal” と “deal with” の違いをより明確にするために、対比してみましょう。

  • deal: 何かを分配する、取引をする (対象物に直接働きかける)
  • deal with: 何か(問題、人、状況など)に対処する、処理する (対象物への対応策)

最後に、”deal” を使ったイディオム “a big deal” について触れておきます。これは「大したこと」「重要なこと」という意味で、肯定文では “not a big deal”(大したことない)と否定形で使われることが多いです。

例えば、

  • “Don’t worry about it, it’s not a big deal.” (心配しないで、大したことじゃないよ)

のように使われます。

“deal” と “deal with” は、一見似ていますが、その意味と用法は大きく異なります。それぞれのニュアンスを理解し、適切に使い分けることで、より自然で効果的な英語表現が可能になります。この記事が、皆さんの英語学習の一助となれば幸いです。