ディーゼルエンジンに入れる液体は何ですか？

ディーゼルエンジンに入れる液体：燃料だけじゃない！知っておくべきこと

ディーゼルエンジンと一口に言っても、その種類や年式によって必要となる液体は燃料だけではありません。特に近年、環境規制が厳しくなるにつれて、ディーゼルエンジン車には排出ガスをクリーンにするための様々な技術が搭載されるようになり、それに伴い、燃料以外にも補充が必要な液体が登場しています。

まず、基本的なことから確認しましょう。ディーゼルエンジンに必ず必要な液体は、言うまでもなく軽油です。ガソリンエンジンと間違ってガソリンを入れてしまうと、エンジン故障の原因となるため絶対に避けましょう。

そして、この記事の冒頭でも触れられているAdBlue（アドブルー）です。これは「尿素SCRシステム」と呼ばれる排ガス浄化システムで使用される液体で、主成分は高純度の尿素と水です。AdBlueは、ディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物（NOx）を無害な窒素と水に分解する役割を果たします。欧州の厳しい排ガス規制（ユーロ6など）に対応するために、多くのディーゼル車に搭載されています。AdBlueが不足すると、エンジン警告灯が点灯し、最悪の場合、エンジンが始動できなくなることがあります。AdBlueの補充は、ガソリンスタンドやカー用品店で簡単に行えます。

AdBlue以外にも、車種によってはディーゼルエンジンオイルの管理も重要です。ディーゼルエンジンオイルは、ガソリンエンジンオイルと比較して、すすなどの不純物が混入しやすい傾向があります。そのため、定期的な交換が推奨されています。メーカーが推奨する交換時期を守り、適切なオイルを使用することが、エンジンの寿命を延ばすために不可欠です。

さらに、冷却水（LLC）も重要な液体です。ディーゼルエンジンは高負荷で使用されることが多いため、冷却性能が重要になります。冷却水が不足すると、オーバーヒートの原因となるため、定期的な点検と補充が必要です。

最後に、一部の古いディーゼルエンジン車では、ウォッシャー液以外に、燃料添加剤を使用することで、エンジンの性能維持や燃費向上を図ることがあります。ただし、燃料添加剤は様々な種類があるため、ご自身の車の取扱説明書をよく確認し、適切なものを選ぶようにしましょう。

このように、ディーゼルエンジンに入れる液体は、燃料である軽油だけでなく、AdBlue、エンジンオイル、冷却水など、様々な種類があります。それぞれの液体の役割を理解し、適切な管理を行うことで、ディーゼルエンジンの性能を最大限に引き出し、長く快適に使用することができます。愛車の取扱説明書をよく読み、定期的なメンテナンスを心がけましょう。