ドローンの機体重量が100g未満のドローンは飛ばせないの？

100g未満ドローンは本当に飛ばせない？知っておくべき航空法とグレーゾーン

「100g未満のドローンは飛ばせないの？」近年、手軽なホビードローンとして人気を集めている小型ドローンに関して、このような疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。インターネット上では様々な情報が飛び交っていますが、法律の解釈や運用には注意が必要です。この記事では、航空法を中心に、100g未満ドローンの飛行に関する規制と、そのグレーゾーンについて詳しく解説します。

結論から言うと、「一概に飛ばせないとは言い切れない」というのが現状です。航空法は確かに機体重量100g以上のドローンを対象として規制していますが、100g未満のドローンは全くの規制対象外ではありません。

航空法の直接的な規制範囲

航空法では、以下の条件下でドローン（無人航空機）の飛行を規制しています。

• 重量: 機体本体の重量とバッテリーを含む総重量が100g以上であること（正確には、機体本体とバッテリーの重量の合計が100g以上である場合）
• 場所: 空港周辺、人口集中地区（DID地区）、地表または水面から150m以上の高さでの飛行、夜間飛行、目視外飛行、人や物件から30m以内の飛行など

これらの規制に該当する場合、国土交通大臣の許可や承認が必要になります。つまり、100g未満のドローンであれば、航空法上のこれらの許可・承認は原則として不要です。

しかし、安心は禁物！航空法以外にも注意すべき点

航空法の規制を受けないからといって、どこでも自由に飛行させて良いわけではありません。以下の点に注意する必要があります。

• 小型無人機等飛行禁止法: 国会議事堂、総理大臣官邸、最高裁判所などの重要施設や、指定された空港周辺の上空では、小型無人機等（ドローンを含む）の飛行が禁止されています。この法律は、機体の重量に関わらず適用されます。
• 各自治体の条例: 公園や河川敷など、自治体が管理する場所では、ドローンの飛行を禁止または制限している場合があります。事前に各自治体の条例を確認し、許可が必要な場合は手続きを行いましょう。
• 民法: 他人の土地や私有地の上空を無断で飛行させることは、民法上の権利侵害に当たる可能性があります。飛行させる場所の所有者に許可を得るようにしましょう。
• プライバシー: 他人のプライバシーを侵害するような飛行は避けるべきです。特に、住宅地の上空や、望遠レンズなどで撮影する場合は注意が必要です。
• 電波法: ドローンが使用する電波帯によっては、電波法による規制を受ける場合があります。特に海外製のドローンを使用する際は、日本の電波法に適合しているか確認が必要です。

100g未満ドローンのグレーゾーンと責任

100g未満のドローンは、航空法の直接的な規制を受けにくい反面、これらの規制の網から抜け落ちてしまうことで、かえって無責任な飛行につながる可能性も指摘されています。法律で明確に禁止されていなくても、安全に配慮し、周囲への迷惑にならないように飛行させることが重要です。

結論

100g未満のドローンは、航空法上の許可・承認は原則として不要ですが、他の法律や条例、そして何よりも安全に配慮した飛行が求められます。安易な解釈や無謀な飛行は、事故やトラブルにつながる可能性があります。ドローンを飛行させる前に、関連法規をよく理解し、安全な飛行を心がけましょう。不明な点がある場合は、国土交通省や各自治体に問い合わせることをおすすめします。

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