パンタグラフが上がる仕組みは?

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パンタグラフはバネの力で上昇し、架線から電力を供給します。降下時は空気を用いて制御され、走行中はバネの力で架線に密着し、高速でも安定した電力供給を確保しています。

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パンタグラフの仕組み

パンタグラフは、電車や路面電車などの電気車両に電力を供給するために架線から電気を収集する装置です。その特徴的なハの字型の構造と、バネの力で架線に密着する仕組みで知られています。

上昇の仕組み

パンタグラフは、通常、上昇させるためのバネを内蔵しています。これらのバネは、常にパンタグラフを上向きの力に加えることで、架線への接触を確保しています。

パンタグラフのベースにベローズ(空気袋)があり、その中に圧縮空気が入っています。この圧縮空気は、バネの力を補助して、パンタグラフを架線まで上昇させます。

降下の仕組み

パンタグラフを降下させるには、ベローズから圧縮空気を解放します。これにより、バネの力がベローズの縮小を促し、パンタグラフが下がります。ただし、この降下は制御されたもので、急激に降下して損傷を防ぎます。

走行中の密着

走行中は、バネの力がパンタグラフを架線に密着させます。この密着は、高速でも安定した電力供給を確保するために不可欠です。

走行中の振動や衝撃を吸収するために、パンタグラフにはカーボン製の摺り板が取り付けられています。この摺り板が架線と接触することで、摩擦を生み出し、電力伝導性の向上と安定した電流の流れが維持されます。

その他の機能

パンタグラフには、以下のような追加の機能があります。

  • 信号機との通信: パンタグラフは、架線を通じて信号機と通信することができます。これにより、電車や路面電車は、速度制限や停車信号などの指示を受け取ることができます。
  • 過電流保護: パンタグラフには、過電流が発生した場合に電力を遮断する保護装置が組み込まれています。これにより、車両や乗客に対する感電や火災を防ぎます。
  • 自動運転: 一部の電車や路面電車では、パンタグラフが自動制御されています。これにより、車両が架線と接触し、電力を安定的に供給できるようになります。

パンタグラフは、電気車両における重要な装置であり、安定した電力供給と安全な運行を確保する上で不可欠な役割を果たしています。