パンタグラフの進行方向はどちらですか?

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パンタグラフのくの字のとがった方が進行方向(なびき方向)です。折り返し運転では、もう一方のパンタグラフに切り替えます。万一、パンタグラフが故障した場合は、反なびき方向(とがっていない方)で走行する場合もあります。

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パンタグラフの進行方向

パンタグラフとは、電車や電気機関車などの電気鉄道車両の屋根上にある装置で、架線から電気を供給するためのものです。見かけは、くの字型のフレームに何枚もの接触板が付いていて、それを何本もの棒で支えている形状をしています。

このパンタグラフ、進行方向によって向きが変わります。パンタグラフのくの字のとがった方が進行方向、つまり車両が走っていく方向です。反対に、とがった方が車両の後ろ側を向いている場合は、走行から逆向きになります。

これは、パンタグラフが架線に触れるときに受ける風の影響によるものです。進行方向と逆方向では風の向きが異なるため、パンタグラフを安定して架線に押し付けるには、とがった方を進行方向にする必要があるのです。

折り返し運転を行う路線では、行きと帰りでパンタグラフの向きが変わります。例えば、駅で列車が方向転換する際、進行方向が逆になるため、パンタグラフももう一方に切り替えます。これは、パンタグラフの向きが進行方向と一致するようにするためです。

ただし、例外もあります。万が一、パンタグラフが故障して使用できなくなった場合は、やむを得ず反なびき方向(とがっていない方)で走行する場合があります。この場合、パンタグラフは架線にうまく接触できないため、架線破壊などの事故につながる可能性があります。そのため、反なびき方向での走行は緊急時のみに行われます。

また、一部の車両では、前後どちらの方向でもパンタグラフを使用できるようになっています。これは、運転中のパンタグラフの故障や凍結などに備えたものです。このような車両では、パンタグラフがどちらの方向を向いていても問題なく走行できます。

一般的には、パンタグラフの進行方向は車両の向きに関係があります。進行方向と逆方向では風の影響が異なるため、パンタグラフの向きを進行方向に一致させることで安定した走行が実現されます。