モデムの再起動でWi-Fiが遅いのはなぜですか?

11 ビュー

モデム再起動後のWi-Fi速度低下は、一時的なIPアドレスの衝突や、機器間の通信確立の遅延が原因です。再起動により、機器が初期化され、新しい接続を確立する必要があります。このプロセスには時間がかかり、完了するまでWi-Fi速度が低速になる可能性があります。完全に再接続されるまでお待ちください。

コメント 0 好き

モデムを再起動したのにWi-Fiが遅くなるのはなぜ? – 深掘り解説と対策

モデムやルーターの調子が悪いとき、まず試すのが「再起動」。確かに、多くの場合はこれで改善するのですが、逆にWi-Fiが遅くなってしまう、なんて経験はありませんか? なぜ、リフレッシュのために行った再起動が、逆効果になってしまうのでしょうか? その原因と対策を、もう少し詳しく見ていきましょう。

原因:IPアドレスの衝突、キャッシュの問題、そして最適化の遅れ

再起動後にWi-Fiが遅くなる主な原因は、以下の3つが考えられます。

  1. IPアドレスの衝突:

    • モデムやルーターは、ネットワークに接続する機器(スマホ、PC、ゲーム機など)に、それぞれ固有のIPアドレスを割り振ります。このIPアドレスは、ネットワーク上での住所のようなもので、これがないと通信ができません。
    • 再起動すると、以前割り振られていたIPアドレスが解放され、機器は新しいアドレスを取得しようとします。この際、以前使っていたアドレスを他の機器が取得してしまうと、IPアドレスの衝突が発生し、通信が不安定になることがあります。
    • 特に、DHCPリース期間が短い設定になっている場合、IPアドレスの衝突が起こりやすくなります。
  2. キャッシュの問題:

    • モデムやルーターは、過去の通信データをキャッシュとして一時的に保存しています。これにより、頻繁にアクセスするサイトやサービスへのアクセス速度を向上させています。
    • 再起動すると、このキャッシュがクリアされます。そのため、再起動直後はキャッシュがない状態から通信を行うことになり、一時的に速度が低下することがあります。
    • 例えるなら、一度作った道を覚えていればスムーズに進めますが、再起動で記憶がリセットされ、新たに道を探さなければいけない状態、と言えるでしょう。
  3. 最適化の遅れ:

    • モデムやルーターは、ネットワーク環境を自動的に分析し、最適な通信経路や設定を調整する機能を持っています。
    • 再起動すると、この最適化プロセスもリセットされます。そのため、最適な状態になるまで時間がかかり、Wi-Fi速度が低速になることがあります。
    • 特に、多数の機器が接続されている環境や、複雑なネットワーク構成の場合、最適化に時間がかかる傾向があります。

対策:再起動後の「待ち時間」と設定の見直し

Wi-Fi速度の低下を解消するためには、以下の対策を試してみましょう。

  • 焦らず待つ: 最も重要なのは、再起動後にしばらく時間をおくことです。IPアドレスの再割り当てやキャッシュの再構築、最適化には時間がかかることがあります。最低でも5分、できれば10分程度待ってみてください。
  • ルーターの設定を確認:
    • DHCPリース期間: ルーターの設定画面から、DHCPリース期間を確認し、必要に応じて延長してください。これにより、IPアドレスの衝突を抑制できます。
    • ファームウェアのアップデート: ルーターのファームウェアが最新版であることを確認し、必要であればアップデートしてください。最新のファームウェアには、バグ修正やパフォーマンス改善が含まれていることがあります。
    • チャンネル設定: Wi-Fiのチャンネル設定を自動から手動に変更し、周囲のWi-Fiルーターと干渉しないチャンネルを選択してください。
  • 機器の再起動: モデムだけでなく、接続しているPCやスマホなどの機器も再起動することで、よりスムーズな接続が可能になる場合があります。
  • メッシュWi-Fiの導入: 広い家や複雑な間取りの場合、メッシュWi-Fiを導入することで、Wi-Fiの電波を安定させることができます。

再起動は、あくまで一時的な対処法です。根本的な原因が解決されない限り、再起動を繰り返しても同じ問題が発生する可能性があります。上記の対策を試しても改善しない場合は、プロバイダやメーカーに相談することをおすすめします。