継ぎ足し充電はよくない?

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リチウムイオン電池は基本的に「メモリ効果」がないため、適切な範囲内であれば、継ぎ足し充電による性能劣化はほとんどありません。ただし、過充電や高温環境での充電は電池の寿命を縮める可能性があるため、注意が必要です。メーカーの推奨する充電方法を守ることが大切です。

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スマホの「継ぎ足し充電」って本当に悪いの?バッテリー長持ちの秘訣を探る

スマートフォンやモバイルバッテリーなど、現代人の生活に欠かせないリチウムイオン電池。その充電方法について、「継ぎ足し充電はバッテリーを劣化させる」という説を耳にしたことがある人も多いのではないでしょうか。しかし、実際のところはどうなのでしょうか?

結論から言うと、現代のリチウムイオン電池において、神経質に継ぎ足し充電を避ける必要はほとんどありません。

リチウムイオン電池の進化:メモリー効果からの解放

かつて主流だったニカド電池やニッケル水素電池には「メモリー効果」と呼ばれる現象がありました。これは、電池の残量が完全に放電される前に充電を繰り返すと、電池が「記憶」してしまい、実際に使える容量が減ってしまうというものです。

しかし、現在のスマートフォンやモバイルバッテリーに搭載されているリチウムイオン電池には、基本的にこのメモリー効果はありません。そのため、こまめに充電しても、性能が著しく劣化する心配は少ないと言えます。

継ぎ足し充電よりも怖いこと:過充電と高温

リチウムイオン電池の寿命を縮める可能性が高いのは、むしろ以下の2点です。

  1. 過充電: 充電が完了したにも関わらず、充電器に繋ぎっぱなしにすること。
  2. 高温環境での充電: 直射日光の当たる場所や、暖房器具の近くなど、高温になる場所での充電。

過充電は、電池に過剰な負荷をかけ、発熱や劣化を促進します。また、高温環境下での充電は、電池内部の化学反応を加速させ、寿命を著しく短くしてしまう可能性があります。

バッテリーを長持ちさせるための3つの心得

では、リチウムイオン電池を長く快適に使うためには、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?

  1. 充電残量を気にしすぎない: 0%になるまで使い切ってから充電する、という習慣は必ずしも必要ありません。20%~80%程度の範囲で充電を保つのが、電池への負担が少ないと言われています。
  2. 充電環境に気を配る: 特に夏場の車内や、冬場の暖房器具の近くなど、高温になる場所での充電は避けましょう。
  3. 純正または信頼できるメーカーの充電器を使う: 安価な互換充電器の中には、電圧や電流が不安定なものがあり、バッテリーに悪影響を及ぼす可能性があります。

メーカー推奨の充電方法を守ろう

上記に加えて、最も重要なのは、お使いのスマートフォンやバッテリーのメーカーが推奨する充電方法を守ることです。取扱説明書をよく読み、安全かつ最適な充電を行いましょう。

リチウムイオン電池は、使い方次第で長く快適に使うことができます。正しい知識を持ち、バッテリーを労わることで、あなたのデジタルライフをより豊かにしてくれるでしょう。