Wi-Fiでインターネットを閲覧するとなぜギガが減らないのか？

Wi-Fiでインターネットを閲覧してもギガが減らない理由：データ通信量とWi-Fiの仕組みを紐解く

スマートフォンでインターネットを閲覧するとき、Wi-Fi接続ならデータ通信量（ギガ）を消費せずに済むのはなぜでしょうか？ 多くの人が経験的に知っているこの事実ですが、その背後にはWi-Fiとモバイルデータ通信の仕組みの違いが隠されています。この記事では、Wi-Fi接続の仕組みを紐解き、なぜギガが減らないのかを分かりやすく解説します。

私たちのスマートフォンは、インターネットに接続するために主に二つの経路を利用できます。一つは携帯電話会社が提供するモバイルデータ通信、もう一つはWi-Fiです。モバイルデータ通信は、基地局を通じてインターネットに接続します。この通信には、携帯電話会社との契約に基づいたデータ容量（ギガ）が割り当てられており、使用量に応じて料金が発生します。一方、Wi-Fiは無線LANルーターを介してインターネットに接続します。このルーターは、光回線やケーブルテレビ回線などの有線インターネット回線に接続されており、その回線を共有して複数のデバイスをインターネットに接続することを可能にしています。

Wi-Fiでインターネットを閲覧する際は、この無線LANルーターを経由してデータの送受信を行います。つまり、携帯電話会社の基地局を通らないため、モバイルデータ通信のギガは消費されないのです。例えるなら、水道管と井戸の関係に似ています。モバイルデータ通信は水道管から供給される水で、使用量に応じて水道料金がかかります。Wi-Fiは自宅の井戸から汲み上げる水で、水道料金はかかりません。

自宅のWi-Fiだけでなく、カフェや公共施設などで提供されている無料Wi-Fiも同様の仕組みです。これらのWi-Fiスポットは、事業者が提供するインターネット回線を共有しているため、利用者は個別にモバイルデータ通信を使う必要がありません。そのため、ギガを気にせずインターネットを利用できます。

しかし、Wi-Fi接続だからといって常にギガを消費しないとは限りません。テザリング機能を利用している場合は注意が必要です。テザリングとは、スマートフォンのモバイルデータ通信を他のデバイスと共有する機能です。この場合、スマートフォンがWi-Fiルーターの役割を果たし、接続されたデバイスはスマートフォンのモバイルデータ通信を利用することになります。つまり、テザリングで接続されたデバイスのインターネット使用量は、スマートフォンのギガから消費されることになります。

また、Wi-Fiの電波が弱い場合や不安定な場合は、自動的にモバイルデータ通信に切り替わる設定になっている場合があります。この場合、知らないうちにギガを消費している可能性があるので、設定を確認しておくことが重要です。

まとめると、Wi-Fiでインターネットを閲覧してもギガが減らないのは、Wi-Fiがモバイルデータ通信とは別の経路でインターネットに接続しているためです。無線LANルーターを介して有線インターネット回線を利用することで、携帯電話会社の基地局を通らず、データ容量を消費せずにインターネットを利用できます。ただし、テザリング利用時やWi-Fi接続が不安定な場合は、モバイルデータ通信に切り替わりギガを消費する可能性があるので注意が必要です。Wi-Fiとモバイルデータ通信の仕組みを理解することで、より効率的にインターネットを利用し、通信費を節約することができます。