脳炎の熱は何度ですか?

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日本脳炎を発症すると、38 ~ 40 ℃以上の高い発熱、頭痛、吐き気、めまいなどを経験します。潜伏期は 6 ~ 16 日で、髄膜脳炎型が一般的ですが、脊髄炎の症状が強い脊髄炎型もあります。

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日本脳炎の熱:その高熱と症状、そして適切な対応

日本脳炎は、蚊を媒介とするウイルス感染症であり、重症化すると脳に深刻な損傷を与える危険性があります。特徴的な症状の一つに、非常に高い発熱が挙げられます。しかし、「何度の熱が出るか」という単純な問いには、明確な答えはありません。なぜなら、個々の患者の年齢、健康状態、ウイルスの種類、そして免疫力の強さなどによって、発熱の程度や症状の現れ方は大きく異なるからです。

一般的に、日本脳炎を発症した患者は、38℃~40℃以上の高熱を経験します。中には40℃を超える高熱に苦しむ人もいる一方、比較的低い発熱で済むケースもあることを理解しておく必要があります。発熱は、通常、他の症状と同時に現れます。初期症状として最も多く見られるのは、前述の通り、激しい頭痛、吐き気、嘔吐、めまいです。これらは、ウイルスが脳や髄膜に炎症を起こしていることを示すサインです。

また、日本脳炎の症状は、大きく分けて二つの型に分類されます。

  • 髄膜脳炎型: これは最も一般的なタイプであり、脳と髄膜の炎症が主な症状となります。激しい頭痛、高熱に加え、首の硬直、光過敏症(光に敏感になる)、意識障害などがみられます。場合によっては、けいれん発作を起こすこともあります。

  • 脊髄炎型: こちらは髄膜脳炎型に比べて少ないですが、脊髄の炎症が強く現れます。そのため、四肢の麻痺や脱力感、感覚異常などの症状が顕著に現れます。運動機能障害が長期にわたって残存する可能性も高く、後遺症に繋がるリスクも高いとされています。

発熱の持続期間も患者によって異なり、数日から数週間続く場合もあります。初期症状はインフルエンザなど他の病気と酷似しているため、自己判断で治療せず、必ず医療機関を受診することが重要です。

特に、以下の症状が現れた場合は、ただちに医療機関に連絡し、診察を受ける必要があります。

  • 40℃を超える高熱が続く
  • 意識が混濁する
  • けいれん発作が起こる
  • 首の硬直が強い
  • 四肢の麻痺や脱力感がある
  • 呼吸困難になる

日本脳炎の治療は、主に症状の緩和を目的とした対症療法が中心となります。抗ウイルス薬は効果が限定的であるため、高熱に対する解熱剤の投与、頭痛や吐き気に対する鎮痛剤や制吐剤の投与などが行われます。重症例では、集中治療室での管理が必要となる場合もあります。

日本脳炎は予防接種によって効果的に予防できる病気です。特に、流行地域への旅行や居住を予定している場合は、事前に予防接種を受けることを強く推奨します。 発熱の程度だけでなく、伴う症状全体を総合的に判断することで、適切な治療に繋がることを忘れてはいけません。少しでも心配な点があれば、医師に相談することが大切です。早期発見と適切な治療が、重症化を防ぎ、後遺症のリスクを軽減することに繋がります。

最後に、この記事の情報は一般的な知識を提供するものであり、医学的なアドバイスではありません。具体的な治療法や診断については、必ず医師にご相談ください。