卒業式に黒は着ていけない？

卒業式に黒は本当に「アリ」？ マナーと個性のバランスを探る

卒業式シーズンが近づくと、服装選びに頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。「卒業式に黒を着ても大丈夫？」という疑問は、毎年のようにネット上で飛び交います。結論から言えば、黒は卒業式に着ていけない色ではありません。しかし、ただ黒い服を選べば良い、というわけでもありません。

確かに、黒はフォーマルな色として、入学式や卒業式といった式典で着用することが一般的になってきています。特に近年は、リクルートスーツをそのまま着用する学生も多く、黒のワンピースやセットアップもよく見かけます。しかし、卒業式はあくまでも「お祝いの場」です。黒一色の装いは、場合によっては暗く、寂しい印象を与えてしまう可能性も。

では、どのように黒を着こなせば、卒業式にふさわしい装いになるのでしょうか？

1. 素材感とデザインで華やかさをプラス:

黒の装いを選ぶ際には、素材感とデザインに注意しましょう。例えば、光沢感のあるベロアやサテン素材、レースや刺繍があしらわれたデザインなど、華やかさを添えることができるアイテムを選ぶのがおすすめです。シフォン素材など、軽やかな素材を選ぶのも良いでしょう。

2. アクセサリーで個性を演出:

黒い服装は、アクセサリーが映える色でもあります。パールのネックレスやイヤリング、コサージュなどをプラスすることで、上品で華やかな印象に。バッグや靴などの小物も、黒以外の色を取り入れることで、全体の印象を明るくすることができます。

3. インナーで明るさを加える:

黒のジャケットやワンピースの下に、明るい色のブラウスやインナーを合わせるのも効果的です。パステルカラーや白、ベージュなどを取り入れることで、顔色を明るく見せる効果も期待できます。

4. 袴との組み合わせも考慮:

袴を着用する場合、黒の着物を選ぶ方もいるでしょう。その場合は、袴の色や柄で華やかさを添えることが重要です。明るい色の袴や、刺繍が入った袴を選ぶと良いでしょう。

5. 周囲との調和も大切:

卒業式は、あくまでも学校や先生方、共に過ごした友人たちとの別れを惜しむ場です。あまりにも奇抜な服装や、場にそぐわない露出度の高い服装は避けましょう。周囲の雰囲気を考慮し、TPOに合わせた服装を心がけることが大切です。

結局のところ、卒業式に黒を着るかどうかは、個人の判断に委ねられます。しかし、黒を着る際には、地味になりすぎないように、華やかさを添える工夫をすることが重要です。 素材感、デザイン、アクセサリー、インナー、袴との組み合わせなどを考慮し、自分らしい、そして卒業式にふさわしい装いを心掛けましょう。

大切なのは、感謝の気持ちを込めて、自信を持って卒業式に参加することです。