2024年の流行語大賞は?

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2024年の流行語大賞は、TBS金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』から生まれた「ふてほど」が受賞しました。その他トップテンには、「裏金問題」「新紙幣」「50-50」「もうええでしょう」などが選ばれ、その年の社会情勢や話題を反映した言葉が並びました。

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2024年流行語大賞を斬る!時代の鏡に映る社会の姿

2024年の流行語大賞が発表されましたね。大賞に輝いたのは、TBS金曜ドラマ『不適切にもほどがある!』から生まれた「ふてほど」。阿部サダヲさん演じる主人公の昭和的な価値観と令和の価値観のギャップをコミカルに描き、社会現象にもなったドラマから生まれた言葉だけに、納得の結果と言えるでしょう。しかし、流行語大賞は単なる「面白い言葉」を選ぶものではありません。その年に人々が何を考え、何に心を動かされたのか、時代の空気を色濃く反映する鏡のような存在なのです。

今年のトップテンには、政治、経済、エンタメ、生活と多岐にわたるジャンルから言葉が選ばれました。「裏金問題」は、政治への不信感と透明性を求める国民の声を、「新紙幣」は、変化と未来への期待を象徴していると言えるでしょう。「50-50」は、目標達成に向けた公平な貢献を意味し、ビジネスシーンだけでなく、様々な場面で使われるようになりました。そして、「もうええでしょう」は、漫才コンビ・ウエストランドのネタから生まれた言葉ですが、皮肉や自虐を込めて使われることで、閉塞感を打破しようとする人々の気持ちを代弁しているようにも感じられます。

これらの言葉を眺めていると、2024年は、変化の波に乗りながらも、様々な問題に直面し、時にユーモアを交えながら、未来を模索する一年だったと言えるのではないでしょうか。

さて、ここで少し視点を変えて、流行語大賞の選考基準について考えてみましょう。選考委員は、言語学者、ジャーナリスト、放送作家など、各界の専門家で構成されています。彼らは、単に「よく使われた言葉」を選ぶだけでなく、その言葉が社会に与えた影響、時代を象徴する度合いなどを総合的に判断しているはずです。

しかし、流行語大賞には批判的な意見も存在します。「一部のメディアが作り出した言葉だ」「特定の層にしか響かない言葉だ」といった声も聞かれます。確かに、すべての人が納得する言葉を選ぶことは難しいでしょう。流行語は、あくまで時代の断片を切り取ったものであり、社会の多様性を完全に反映することは不可能だからです。

それでも、流行語大賞は、その年の社会を振り返る上で貴重な手がかりを与えてくれます。流行語を通して、自分自身が何を考え、何を感じていたのかを再確認することで、新たな発見や気づきが得られるかもしれません。

来年、2025年は、どんな言葉が流行語大賞を賑わせるのでしょうか。AIの進化、気候変動、国際情勢の変化など、様々な要素が絡み合い、新たな言葉が生まれてくることでしょう。来年の今頃、私たちはどんな時代を振り返っているのでしょうか。今から楽しみです。