みなし再入国は何回までできますか？

みなし再入国：何回までできる？ 意外と知らないその仕組みと注意点

日本に住む外国人が一時的に出国する場合、「再入国許可」の取得が原則として必要です。しかし、一定の条件を満たせば、この手続きを簡略化できる「みなし再入国」という制度があります。この制度を利用すれば、スムーズに日本へ戻ってくることができますが、「何回まで利用できるのか？」「どんな注意点があるのか？」など、意外と知られていない部分も多いのではないでしょうか。今回は、みなし再入国について詳しく解説し、疑問を解消していきます。

まず、結論から言うと、みなし再入国許可自体に回数制限はありません。 1年以内に何度海外へ行き来しても、条件を満たしていれば、その都度みなし再入国を利用できます。ただし、ここで重要なのは「みなし再入国許可」と「再入国許可」の違いを理解することです。

「再入国許可」は、出入国在留管理局で申請を行い、許可を得る必要があります。これは、一回限りの「単次再入国許可」と、有効期間内であれば何度でも使用できる「数次再入国許可」の2種類があります。一方、「みなし再入国許可」は、申請手続きが不要で、出国時に空港などで所定の手続きをするだけで利用できます。

では、みなし再入国を利用するための条件とは何でしょうか？ 主な条件は以下の通りです。

• 有効な在留資格を持っていること
• 再入国予定日が1年以内であること
• 出国時に「みなし再入国許可」の手続きをすること（出国審査時に申し出が必要です）
• パスポートの残存有効期間が出国日から1年以上あることが望ましい（国によっては再入国時に残存有効期間が6ヶ月以上必要となる場合もあります）

これらの条件を満たしていれば、何回でもみなし再入国を利用できます。例えば、仕事で頻繁に海外出張に行く場合や、家族が海外に住んでいて定期的に訪問する場合など、非常に便利な制度と言えるでしょう。

しかし、みなし再入国にはいくつかの注意点があります。

まず、再入国の期限は厳守しなければなりません。1年以内に再入国できなかった場合、在留資格を失う可能性があります。予期せぬ事態で再入国が遅れる場合は、在外公館に相談するなど、適切な対応が必要です。

また、就労資格で在留している場合、海外での活動内容によっては、みなし再入国が認められないケースがあります。例えば、海外で就労する場合などは、事前に活動内容を入国管理局に相談し、必要に応じて適切な手続きを行う必要があります。

さらに、国によっては、パスポートの残存有効期間が出国日から6ヶ月以上必要となる場合があります。みなし再入国を利用する前に、渡航先の国の入国条件を必ず確認しましょう。

最後に、「みなし再入国」と「再入国許可」のどちらを利用すべきか迷う場合は、出入国在留管理局に相談することをお勧めします。自身の状況や渡航の目的に合わせて、最適な方法を選択することが重要です。

みなし再入国は、便利で柔軟な制度ですが、正しく理解して利用することが大切です。この記事が、皆様の海外渡航の助けになれば幸いです。