富士山 山梨 静岡 どっち？

富士山の県境論争：山梨VS静岡

富士山は日本の象徴的な山で、その山頂は山梨県と静岡県の県境上にあります。しかし、山頂の正確な県境は未確定で、両県が長年領有権を争っています。

歴史的背景

富士山の山頂付近の境界が曖昧になったのは、江戸時代まで遡ります。甲斐国（現在の山梨県）と駿河国（現在の静岡県）が、富士山の資源をめぐって領地争いを繰り広げていたからです。

明治時代になると、政府は山頂の境界線を調査しましたが、結論は出ませんでした。1965年に山梨県と静岡県が共同で調査を行いましたが、再び合意には至りませんでした。

現在の状況

現在も、富士山の山頂の県境は未確定のままです。山頂を含む東側斜面は、山梨県の富士吉田市、小山町、鳴沢村、静岡県の富士宮市にまたがっています。

山梨県は、古くからの慣習法に基づき、山頂を山梨県の領有としていると主張しています。一方、静岡県は、山頂から河口湖（山梨県）に向けて水が流れることから、山頂は静岡県の領有であると主張しています。

議論の焦点

両県の主な議論の焦点は以下の通りです。

• 慣習法: 山梨県は、江戸時代から山頂周辺の富士浅間神社を管理してきたことを根拠にしています。
• 水源: 静岡県は、富士山の山頂から流れる水は静岡県の河川に注ぐため、山頂も静岡県の領有であると主張しています。
• 地質学的証拠: 山梨県は、山頂の岩石は山梨側の地質と一致すると主張しています。静岡県は、山頂の岩石は静岡側の地質と類似していると主張しています。

解決策の模索

富士山の県境問題を解決するためのいくつかの解決策が提案されています。

• 両県による共同管理: 山頂を両県の共同管理下に置く。
• 国有化: 山頂を国有化し、両県から中立的な立場をとる。
• 調停: 第三者による仲介を通じて合意に達する。

しかし、これまでのところ、両県間の合意はありません。富士山の山頂をめぐる論争は、今後も続きそうです。