山手線一周は何駅?

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山手線全30駅を徒歩で一周する挑戦は、新宿駅発の内回りルートで約44.7km、13時間58分を要しました。早朝7時出発、夜9時過ぎの帰還という過酷な行程で、想像を超える体力と時間が必要となります。 これは、単なる駅数だけでなく、実際にかかる時間と距離を示す、極めてリアルな体験に基づく報告です。
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山手線一周、30駅の旅路:想像を超える現実

山手線。東京の象徴ともいえるこの環状線は、多くの人の通勤・通学路であり、観光客にとっても馴染み深い存在です。しかし、その30駅全てを徒歩で一周するという試みは、果たしてどれだけ過酷なものなのでしょうか? 先日、私はこの挑戦に挑みました。新宿駅を起点に内回りルートを選び、その実態を肌で感じました。

結論から言うと、新宿駅発の内回りルートで、約44.7km、13時間58分を要しました。早朝7時に新宿駅を出発し、夜9時過ぎにようやく帰還。文字にすればあっさりとした記述ですが、その実体験は、想像をはるかに超える体力と精神力の消耗を伴う、極めて過酷なものでした。

駅数は確かに30駅。数字だけを見ると、さほど多くないように感じるかもしれません。しかし、各駅間の距離は決して均一ではありません。特に、山手線の湾曲部では、駅と駅の間を結ぶ道路は複雑に蛇行し、思わぬ遠回りをすることも少なくありませんでした。地図上では直線に見える距離も、実際には高架下や複雑な道路事情によって、予想以上に時間がかかりました。

さらに、歩行時間以外にも考慮すべき要素が山積しています。例えば、信号待ち。特に、都心の主要駅周辺では、信号待ちの時間が積み重なり、予想以上のロスを生じます。また、人混みをかき分けて歩く労力も無視できません。特に、通勤・通学ラッシュの時間帯は、まるで人波の中を泳いでいるような感覚でした。

体力的な負担も甚大でした。44.7kmという距離は、平均的な成人男性にとっても決して短い距離ではありません。ましてや、都心のアスファルトの上を一日中歩き続けるのですから、足腰への負担は想像以上でした。休憩は、駅構内や公園などで数回挟みましたが、長時間の歩行による疲労は、休息時間では完全に回復しきれませんでした。足の裏の痛み、ふくらはぎの筋肉痛、そして全身の倦怠感…夜には、もはや自分の足で立っていることさえ辛く感じました。

そして、忘れてはならないのが精神的な疲労です。同じような風景が延々と続き、マンネリ感が襲ってくる瞬間もありました。モチベーションを維持するのが困難になる時もありました。しかし、それぞれの駅で感じる街の空気や、そこで出会う人々の様子、そして徐々に変化していく街の景色が、私の歩みを支えてくれました。

この挑戦を通して、私は山手線の新たな一面を垣間見ました。それは、単なる交通手段としての山手線ではなく、東京という巨大都市の鼓動を肌で感じられる、壮大な旅路であるということです。30駅という数字の背後には、44.7kmもの距離、そして13時間以上の時間、そして計り知れないほどの体力と精神力が隠されていることを、私は身をもって知りました。山手線一周を計画される方は、この体験を踏まえ、十分な準備と覚悟を持って臨んでいただきたいと思います。 この挑戦は、私にとって、東京という都市、そして自分の限界を知る貴重な経験となりました。そして、改めて東京の複雑さ、そして山手線のスケールの大きさを実感した、忘れられない一日となりました。