飛行機の席は交換できますか？

飛行機の座席交換、本当にダメなの？意外と知らないルールと交渉術

飛行機での旅行中、隣の席の人が知り合いだったら「席、変わってくれない？」とお願いしたくなること、ありますよね。あるいは、予約時に希望の席が取れず、搭乗後に空席を見つけて移動したい、なんてことも。でも、航空券には「名義変更や譲渡はできない」と書いてあるし…。一体、どこまでが許されるのでしょうか？

原則として、航空券の名義変更はできません。これは、テロ対策やセキュリティ上の理由から、航空会社が厳格に定めているルールです。そのため、たとえ家族や友人であっても、航空券を譲渡したり、名義を書き換えたりすることはできません。

しかし、座席の「交換」となると、少し話が変わってきます。

ケース別に見る座席交換の可否

1. 全くの他人との座席交換：原則NG

   これは、航空券の名義変更に抵触する可能性があり、ほとんどの航空会社で認められていません。保安上の問題も考えると、当然と言えるでしょう。

2. 家族や友人との座席交換：条件付きでOKの場合あり

   航空券の名義変更はできませんが、家族や友人同士で、同クラスの座席を交換する程度であれば、航空会社の判断で許可されることがあります。特に、小さなお子さん連れの場合や、高齢者の方と一緒に旅行している場合など、事情を説明すれば柔軟に対応してくれる可能性があります。

3. 予約していた席が壊れていた場合：当然OK

   これは航空会社の責務ですので、当然ながら空いている別の席に移動させてもらえます。

交渉のポイント

もし座席交換を希望する場合、以下の点に注意して交渉してみましょう。

• 丁寧な言葉遣いを心がける： 高圧的な態度ではなく、あくまでお願いする姿勢で。
• 理由を明確に伝える： なぜ座席交換を希望するのか、具体的な理由を伝えましょう。（例：子供が怖がっているので、親の隣の席に移動させてほしい、など）
• 空いている席があるかを確認する： 航空会社のスタッフに空席状況を確認してもらい、移動可能な席があるかを確認しましょう。
• 搭乗開始前に相談する： 搭乗が始まってしまうと、他の乗客への影響も考慮する必要があるため、搭乗開始前に相談するのがおすすめです。
• 最終的な判断は航空会社のスタッフに委ねる： 座席交換を許可するかどうかは、最終的には航空会社の判断になります。

注意点

• 非常口座席の交換は難しい： 非常口座席は、緊急時に脱出の補助をする役割があるため、誰でも座れるわけではありません。年齢制限や日本語での意思疎通能力など、条件を満たす必要があります。
• アップグレードを伴う交換は不可： エコノミークラスからビジネスクラスへ、などのアップグレードを伴う座席交換は、通常認められません。別途アップグレード料金を支払う必要があります。
• LCC（格安航空会社）は特に厳しい： LCCは、運賃を安く抑えるために、様々なサービスを簡略化しています。座席指定にも追加料金がかかる場合が多く、座席交換も認められないことが多いです。

まとめ

飛行機の座席交換は、原則として名義変更に抵触するため、完全に自由というわけではありません。しかし、状況によっては、航空会社の判断で許可されることもあります。どうしても座席交換を希望する場合は、航空会社のスタッフに相談してみる価値はあります。ただし、ルールを守り、丁寧な交渉を心がけましょう。